- 書類選考で何度も落ちて、転職活動を続けるのがツライ。
- 応募書類に書いた内容が、企業側にうまく伝わるか不安…
- 選考の通過率を上げて、早く内定をもらいたい!
転職活動において、企業と最初に接点を持つのは書類選考。面接を受け内定を勝ち取るには、まず書類選考を突破する必要があります。
書類選考がなかなか通過できず、自信を失ってしまう人は少なくありません。
障害者雇用の書類選考ではご自身の障害についての説明を求められるため、書き方に困るケースもあるでしょう。
私も”お祈り”ばかりで心が折れそうになった経験があるよ…。
本記事ではそんな障害者雇用の書類選考で行うべき、5つの通過率を上げる対策を紹介します。
結論からお伝えすると、書類選考は応募書類の作り込みが大切。一度作って完成とせず、何度も練り直し完成度を高めていきましょう。
応募する企業に合わせて、内容を書き換えたり加筆修正するのも有効です。
- 「書類選考が通らなくてツライ!」
- 「何度もお祈りメールばかりで心が折れそう!」
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
障害者雇用の書類選考に必要な書類3つ
障害者雇用の書類選考では、以下3つの書類を用意しましょう。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 障害に関する書類
一般的な転職と同じように「履歴書」「職務経歴書」を提出。そのうえで企業から、ご自身の障害に関する書類を求められる場合があります。
提出を依頼されたときに焦らないよう、障害に関する書類も事前に作成しておくことをオススメします。
書類によって役割が異なるため、時間をかけて精度を高めていきましょう。
応募書類はあらかじめベースを作っておくと効率的!
履歴書
履歴書は、応募者の基本情報を企業に伝えるための書類。氏名や住所などの基本情報や、学歴・職歴といった過去の経歴を端的に記載します。
一般転職と障害者雇用で作り方に大きな違いはありませんが、唯一違うのは障害者手帳の情報を記載すること。
- 障害の名称
- 障害者手帳の種類
- 障害者手帳の等級
希望する配慮や特性といった詳しい内容は控えめに、保有している障害者手帳の情報を記載しましょう。
履歴書の詳しい書き方については、以下の記事をお読みください。
職務経歴書
職務経歴書は、応募者の職歴や実績・スキルを詳しく掘り下げて説明する書類。具体的な実務内容や自己PRなど、企業に対してご自身をアピールするプレゼン資料のようなものです。
職務経歴書のフォーマットは指定なし。ご自身で一から作ってもいいですが、難しい場合はdodaチャレンジなどで配布しているテンプレートを活用してください。
障害者雇用の転職では、強みや経験といったプラスの面だけでなく、障害特性と業務内容の関連性にも触れていくといいでしょう。
企業への配慮は、後述する障害に関する書類「私の障害について」で記載するのが望ましいですが、場合によっては職務経歴書に枠を作るのも有効です。
職務経歴書の詳しい作り方については、下記記事で紹介しています。
障害に関する書類
障害のある方が転職活動をするうえでは、「履歴書」「職務経歴書」の他に、ご自身の障害特性や配慮事項を伝えるための書類があると便利です。
「私の障害について」「自己紹介シート」などと呼ばれており、自分がどんな障害があり、どんな配慮があれば働けるかを記載する書類です。
事前にご自身の障害特性や配慮事項を文章化することで、面接時や入社後の伝達ミスを減らせます。
記載する内容は、以下がオススメです。
- 障害の概要
- 障害特性と自己対処
- 希望する配慮事項
A4用紙1枚程度に収まるよう整理し、簡潔にまとめましょう。
障害に関する書類は転職活動だけでなく、今後の職業人生においても役に立ちます。障害特性の自己理解を深める意味でも、作ってみて損はありません。
障害に関する書類の作り方については、以下の記事をお読みください。
書類選考が通らない原因と見直すポイント3つ
書類選考がなかなか通らない場合、そのまま応募件数を増やさず戦略を見直しましょう。
障害者雇用は一般雇用と違い、求人の総数が非常に少ないです。手当たり次第に応募していくと、あっという間に応募できる求人がなくなってしまいます。
転職エージェントやハローワークなどの手助けも借りながら、以下のポイントを重点的に見直してください。
- 応募書類の不備や読みにくさ
- 募集条件に対して経験が足りない
- 応募者が殺到し倍率が高い
応募書類の不備や読みにくさ
まずは応募書類の中身を確認しましょう。基本的な誤字・脱字チェックや、上記「書類選考の通過率を上げる対策5つ」の作り込みを実施してください。
誤字・脱字を見つけるには、複数の方法で書類を見直すと効率的。
- 手や紙で隠して1行ずつ読む
- パソコン画面と印刷した紙で見比べ
- 一番下の行から順に読む
転職エージェントや支援者など、第三者に読んでもらうと誤字・脱字を発見しやすいです。
文章の読みやすさを向上させるため、難しい漢字や専門用語を控えることも有効。
応募書類は難しい言葉や知識量でマウントを取る書類ではありません。読んでもらいスキルや経験を正しく認識してもらうため、余計な言い回しや難解な表現は避けてください。
募集条件に対して経験が足りない
求人内容や募集条件に対し、ご自身の能力が足りていないと書類選考で不採用になりやすいです。特にハイキャリア転職や、高いスキルを求められる専門職はスキル不足で落とされる確率は高いでしょう。
未経験の職種や無理のある条件での転職活動は、ある程度の時間がかかってしまう覚悟も必要です。
とはいえ多少の経験不足であれば、意欲や仕事への取り組み方次第で受け入れられるケースも。応募している求人とご自身の経験に、どの程度の差があるか見直しましょう。
また畑違いの職務経歴であっても、他職種で使い回せるスキルがあれば前向きに受け取ってもらえることがあります。
応募者が殺到し倍率が高い
公開されている優良求人には、多くの応募者が集まりやすいです。当然スキルや経験が豊富な応募者も増えるため、せっかく応募しても埋もれてしまうことがあります。
応募が殺到すれば、一人ひとりの選考にかける時間も短くなり、ご自身の能力が正しく伝わらない場合もあるでしょう。
- 良い求人は早めに応募できるよう準備しておく
- 定期的に転職サイトを眺めて情報収集
- 転職エージェントから非公開求人の紹介を受ける
たとえ優良求人であっても、公開直後は他の応募者に埋もれにくいもの。すぐに応募書類を提出できるよう、先にベースを完成させておくことが大切です。
定期的に転職サイトを眺めておき、転職求人の相場や条件面などの情報収集も行いましょう。
また転職エージェントでは稀に、外部へ公開していない「非公開求人」を紹介してくれることがあるでしょう。条件に合う応募者へ直接声がかかるため、選考倍率は非常に低くなります。
私自身、転職エージェントの非公開求人で今の職場へ転職しています。登録面談後しばらく音沙汰ない状態が続き、数週間経ってから電話にて求人紹介を受けました。
選考は私を含めて、数名のみに絞っていたと上司から聞いています。
応募人数が少なければ、それだけ一人ひとりに対し真剣に向き合ってもらえます。転職の目的や方向性がはっきりしている方は、転職エージェントに登録しておくといいでしょう。
【作り込む方法】書類選考の通過率を上げる対策5つ
転職活動において、応募書類の役割は非常に重要。応募書類はあなたと企業側の最初の接点となるため、採用担当者の第一印象に大きく影響します。
- 面接に呼ぶか?保留するか?
- 第一候補として呼ぶか?第二候補とするか?
- 他の候補者と比較が必要か?
書類選考の通過率、ひいては内定率にも直結するため、手を抜かず作り込みましょう。応募書類であなたの魅力が伝われば、面接のチャンスが増えるだけでなく、他職種ポジションを紹介してもらえる可能性もあります。
転職活動の長期化を防ぐため、応募書類を徹底的に作り込み書類選考の突破を目指しましょう。
書類選考の突破率が高ければ、それだけ内定の可能性も高くなる!
自己分析を徹底的に行う
自己分析をどれだけ実施しているかは、応募書類の仕上がりに大きく影響します。ご自身の強み・弱みだけでなく、経験・実績の分析や障害特性の整理など、正しく伝えるには自己分析の深さが重要です。
- 過去の成功体験と自己PRを紐づける
- 失敗した出来事と障害特性、配慮を関連させる
- 転職の目的や背景から、志望動機を肉付けする
転職活動では自分自身を「商品」ととらえ、まずは商品のセールスポイントや魅力的な見せ方を分析しましょう。
自分という商品を分析しないとアピールもできない!
自己分析のメリットと具体的な手順については、以下の記事をお読みください。
読みやすく具体的な文章を書く
応募書類を書く際は、内容だけでなく「読みやすさ」「想像しやすさ」も重要です。
書類選考は面接と違い、文章のみで合否が判断されてしまうもの。文章を読んで理解しにくいと、それだけでマイナスの印象を与えてしまいます。
もし応募者が1日に何人も殺到したら、読みにくいだけでスルーされてしまう可能性もあるでしょう。
応募書類の文章を書くときは、以下のポイントに気をつけて作成してください。
- ひとつの文章に複数の内容を盛り込まない
- 数字や具体例を意識的に取り入れる
- 主語や人物を明確に記載する
ひとつの文章に複数の内容を盛り込まない
ひとつの文章に対し、複数の内容を盛り込まないよう気をつけましょう。伝えたいことがボヤけてしまい、採用担当はあなたが何を主張したいのか分からなくなります。
上記の悪い例は「目標達成」「新規顧客の開拓率」「コミュニケーション」の3つをまとめてしまい、「とにかくいろいろ頑張った人」という印象しか与えられません。
数字や具体例を意識的に取り入れる
文章に説得力や納得感を持たせるため、数字や具体例を意識的に取り入れましょう。
読み手である採用担当者は、端的な文章だけだと実績をイメージしにくいです。場合によっては、過小評価を受けてしまう恐れもあります。
読み手がイメージしやすいように、「3年間」「100%」「同僚へ積極的に声をかけ」など具体的な言葉を付け加えましょう。
主語や人物を明確に記載する
主語を明確に記載することは、誰が何をしたのかをはっきりさせるために重要です。
文章を読み続けると、だんだん「これは誰が言った?」「誰が考えた?」など混乱してしまう場合があります。文章ごとに主語を置いたり、明確に表現したりすることで、読み手がスムーズに文章を読み進めてくれるでしょう。
「私は」「チームの上長から」「チームメンバーとの」といった主語や人物に関わる言葉を明確に記載することで、よりイメージしてもらいやすくなります。
求人ごとにカスタマイズする
応募書類はひとつ完成させれば、いくらでも使い回せるものではありません。求人一つ一つに合わせてカスタマイズし、より書類選考の通過率を上げていきましょう。
たとえ同じ業界や職種の求人であっても、企業によって仕事内容や特色が異なります。手直しせずに使い回すと、採用担当者に気付かれる可能性は高いです。
具体的には、以下のポイントを中心にテコ入れしていきましょう。
- 志望動機
- 自己PR
- 配慮事項
志望動機
志望動機は求人とご自身の相性をアピールする項目。他社で使った内容を使い回すと、「この志望動機、どこの求人でも言えそうな内容じゃないか?」と疑われてしまいます。
全体的な書き直しは必須、特に「なぜこの求人を選んだのか?」を盛り込んで記載しましょう。
自己PR
自己PRでどんな強みをアピールするかは、求人内容や企業の特色によって変わります。求人情報から求める人物像を読み取り、アピールポイントや表現を変えていくといいでしょう。
例えば同じ事務職だとしても、タスクを処理するスピード重視や、確実に業務をこなす正確性重視など幅があります。
「自分の自己PRはコレ!」と決めず、仕事内容に合わせて柔軟にアピールポイントを変更しましょう。
配慮事項
障害者雇用では企業に対し、障害特性への配慮を求めることが可能です。
配慮事項の内容は、求人内容や会社によって様々。画一的に決めてしまうのではなく、求人情報や仕事内容に合わせて調整しましょう。
何でもかんでも「配慮してほしい」ではなく、具体的に「この業務が苦手だから、こんなサポートが欲しい」と明確に伝えられるのがベスト。
そのために求人票に記載されている情報はしっかり読み込み、予測できる苦手感に合わせて配慮事項を記載するといいでしょう。
第三者から書類の添削を受ける
応募書類が一通り完成したら、第三者に出来上がった書類の添削を受けるといいでしょう。誤字・脱字といった細かい修正だけでなく、表現方法のブラッシュアップやアピール方法の改善なども期待できます。
- 障害者向け転職エージェント
- 就労移行支援の支援者
- ハローワーク担当者
応募書類はただ書けばいい訳ではありません。企業に提出し、採用担当者に「この人と会ってみたい」と思わせる必要があります。
他者から見た応募書類の完成度は、自分で読んだだけでは分からないもの。第三者のチェックを通して、より通過率の高い書類を作りましょう。
企業側の内情も知ってる転職エージェントに添削を頼むのがオススメ!
計画的に応募書類を作る
応募書類は、一発で完璧に作り上げることはできません。何度も見直し、第三者の意見も借りながら、少しずつブラッシュアップさせてください。
そのため最初から完成を目指さず、少しずつ手直ししていきましょう。特に職務経歴は毎年更新されるため、年に一回は書き直すことをオススメします。
「求人を見つけてから書類を書く」ではなく、「書類をいつでも出せる状態にしておく」ことを目指しましょう。
書類選考の通過率UPは転職エージェントの推薦が強力
書類選考の通過率を高めたい方は、転職エージェント経由で求人に応募しましょう。
転職エージェントとは、転職希望者と求人募集している企業の橋渡しをしてくれるサービス。応募書類の添削だけでなく、応募時には推薦書も添付し企業へ後押ししてくれます。
転職エージェントは書類選考だけでなく、転職活動のさまざまなシーンでサポートが充実。転職の悩みから内定後まで、転職のプロが伴走してくれます。
- 転職市場の情報提供
- 自己分析のサポート
- 応募書類の添削
- 求人企業の情報提供
- 応募時に企業へ推薦
- 模擬面接の実施
- 日程調整・条件交渉
- 内定後のサポート
転職希望者は全て無料でサポートを受けられ、軽く情報収集したい方でもOK。仕事と向き合うために、利用しない手はありません。
障害のある方に特化した転職エージェントもいるため、まずは登録しアドバイザーから話を聞いてみましょう。
書類選考に関するよくある質問
障害者雇用の転職活動と書類選考に関する、よくある質問を紹介します。
まとめ|書類選考の通過率アップは作り込みが大切
本記事では障害者雇用の書類選考対策と、通過率を上げるための作り込み方法について紹介しました。
- 書類選考の通過率を上げる対策は作り込み
- 一度作って完成ではなく何回も見直す
- 応募者が多いと選考が厳しくなる
書類選考の通過率を上げるには、応募書類の作り込みが非常に大切です。いきなり書類作成から始めず、自己分析を行なったうえで書類に落とし込んでください。
障害者雇用では業務経験・スキルのほか、障害特性の自己理解も必要です。何が苦手でどんなサポートがあれば働きやすいか、企業側に伝わりやすく言語化を目指しましょう。
条件の良い求人は、応募者が殺到します。結果として競争が激しくなりやすいので、転職エージェントの非公開求人も活用しながら応募を進めることをオススメします。
闇雲に応募ばかりしてると、気力を消耗してしまうかも!
本記事を参考にし、ぜひ一度ご自身の応募書類を見直してみてください。