- 志望動機って何を書けばいいんだろう…
- 他の求人で書いたものを使い回したらバレる?
- 少しでも書類選考の通過率を上げたい!
転職活動では、応募書類が企業との「最初の接点」です。なかでも志望動機は、入社意欲を企業に伝えるという大切な役割があります。
しかし、志望動機の書き方が分からず、なかなか応募まで進まないという方は少なくありません。

私も全部の求人で同じ文章を書いてた時期があるよ…。




本記事では発達障害がある方に向けて、志望動機の役割や書き方のポイント、具体的な例文などを紹介しています。
志望動機は採用担当に、ほぼ確実に読まれます。どんなことを書くか次第で、採用担当が受け取る印象は大きく変わるでしょう。
- 思いつかないから一行だけ書いて提出
- うまく書けなくて何時間も手が止まる
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
志望動機で「自分と求人の接点」を伝える


志望動機では、企業に対して「自分と求人の接点」を書きましょう。一方的なアピールではなく、私たちの転職意欲と募集内容が、どう関連しているのかを伝えてください。
- 転職に何を求めるのか?
- なぜこの会社なのか?
- どう貢献できるのか?
単に内定が欲しいという気持ちだけでなく、その企業・求人に対しての意欲を具体的に書くことが重要です。
志望動機が明確になればなるほど、入社後のミスマッチも防げます。無理なく安心して働くためにも、志望動機で企業側に「意欲」を伝えましょう。



具体的な志望動機は「納得感」につながる!
発達障害者が志望動機を考えにくい理由


発達障害がある人が志望動機を考えにくい理由は、いくつかの特性が絡んでいる可能性があります。
「なかなかうまく書けない」と悩んでいる場合、どんなポイントで手が止まるのか振り返ってみましょう。



原因が分かれば次から改善できる!
自分の「できること」を客観視しにくい
自分の能力、特に「できること」の客観視が難しいと、志望動機を書くのは難しくなります。具体的には、以下が詰まりやすい原因として多いです。
- 得意なことを「当たり前」と感じる
- 過去の失敗体験にとらわれる
- 能力の凸凹が激しく全体像が掴めない
自分では無意識にこなせることでも、他人から見れば立派なスキル。しかし苦手なことに意識が向きやすいと、「できること」として認識しにくくなります。
自分の「できること」を客観視するには、ひとまず時間を取って「自己分析」を深めることをオススメします。
企業側が「求めていること」を読み解きにくい
企業側が「求めていること」を読み解きにくいのも、志望動機を書きにくくさせる原因のひとつ。
求人票のあいまいな表現で書かれた「求める人物像」や、イメージしにくい仕事内容など、自分の能力と関連づけるのが難しくなります。
- コミュニケーション能力
- 自発的に行動できる人
- 事務作業全般
書かれている言葉を文字通りに捉えやすく、企業との認識にズレが生まれやすいです。
求人票に書かれた文章だけでなく、企業の活動内容まで踏み込んで調べる「企業研究」が重要になります。
企業と自分を橋渡しする「文章化」が苦手
自己分析や企業研究で材料がそろっても、意図を相手に伝える「文章化」に難しさを感じる方もいます。文章で適切に表現できなければ、企業に意図を正しく伝えられません。
たとえば、考えを整理できずに文章が長くなる、何度も書いては消してを繰り返して終わらない、といったケースはよくあります。文章をツギハギしすぎて、かえって意図が伝わらないこともあるでしょう。
思いつきで文章を書き始めると、書いている途中で内容がコロコロ変わって読みにくくなります。
志望動機を書くときはいきなり書き始めず、まずは核となる「伝えたいこと」を整理することから始めましょう。
障害者雇用も一般雇用も志望動機の考え方は同じ


志望動機の考え方は、障害者雇用も一般雇用も基本的には変わりません。
- 転職に何を求めるのか?
- なぜこの会社なのか?
- どう貢献できるのか?
企業側に対して、あなたが「なぜ応募したのか?」を伝えるのが、志望動機の役割だからです。「障害への配慮」や「強みの自己PR」は、別枠で記載しましょう。
特に一般雇用(クローズ就労)の場合には、説得力のある「なぜこの求人に応募したのか?」が重要です。
障害者雇用(オープン就労)の応募では、発達障害について書くことがプラスに働くケースもあります。
たとえば応募背景に「障害者への理解・価値観」がある場合には、価値観への共感を伝えるのが効果的。発達特性が業務へ活かせそうであれば、強みとして伝えるのも有効です。
伝わる志望動機を書くポイント3つ


志望動機を書く際は、以下の3つのポイントを意識することが重要です。
- 職種や業界への興味・関心
- この企業(求人)を選んだ理由
- 入社したいという熱意
限られたスペースの中で、あなたが「この会社で活躍できる人材であること」を伝える必要があります。ご自身の強みや経験をアピールしつつ、なぜこの求人に応募したのかを伝えましょう。



志望動機だって立派なアピールポイント!
職種や業界への興味・関心
応募する職種や業界に対して、どれだけ興味があるかを伝えましょう。その職種・業界を選んだ理由や、どのように貢献できるかなどを具体的に記載してください。
- 前職の仕事で〇〇の部分が評価されていた
- 自己分析を通じて〇〇の仕事が得意だと分かった
- 〇〇の業務なら自分の特性に合った働き方ができる
職種で活かせるスキルを自己PR文と関連させると、より説得力が増します。その働き方がご自身の特性にとって、負荷がかかりにくいことを説明するのも有効です。
企業側の「納得感」を得るため、過去の経験や感じたことを盛り込むのもオススメです。
企業(求人)を選んだ理由
多くの似たような求人があるなかで、なぜこの会社に応募したのかも伝えましょう。職種や業界への興味だけでは「他の企業でもいいのでは?」と思われてしまいます。
- 求人票や募集要項で興味を持ったこと
- 公式サイトやインタビュー記事の情報
- 共感できる商品やサービス
様々な角度から企業の情報を集め、興味を持ったポイントを説明することが大切です。ただ企業を褒めるだけでなく、ご自身の「理想の働き方」と近いことを伝えましょう。
もし求人に対して明確な「ここがいい」ポイントがない場合は、この仕事内容なら自分のスキルを活かせるという業務との接点を、重視して伝えるのが有効です。
求人票の「求める人物像」から逆算し、募集枠にハマる人材だと提案しましょう。
入社意欲の意思表示
志望動機には、必ず「貴社に入社したい」という意欲を明確に書きましょう。
「仕事内容・業界に興味あります」だけで終わってしまう志望動機は多いです。
しかし、職種への興味や企業の魅力を丁寧に伝えても、肝心の「入社したい」という意思が読み取れなければ、企業は迷ってしまいます。
- 貴社のミッションに貢献したい
- 自分のスキルを活かして、貴社で働きたい
- この業務に特に力を入れて取り組みたい
こうした具体的な表現を盛り込むことで、「この人は入社後も前向きに働いてくれそうだ」と感じてもらいやすくなります。
企業にとって、採用にはコストも時間もかかります。「早期に辞めないかどうか」は大事な判断材料です。だからこそ「貴社で働きたい」という意思表示は、志望動機に必ず盛り込んでください。
志望動機はいきなり書き始めない


志望動機はすぐに本文を書かず、文章を作るための土台を作ってください。まずは「誰に」「何を伝えて」「どう思ってもらいたいか?」を書き出しましょう。
- どの企業の何の職種に向けた文章か?
- なぜその企業で働きたいのか?
- 自分が活かせるポイントは何か?
箇条書きでポイントを書き出し、伝えたいメッセージがブレないように道筋を立てます。
【ポイントを書き出す例】
- 株式会社YOSHIDAの総務課
- 仕事内容はデータ整理と勤怠管理
- 家から近い、給料が十分、正社員の登用実績あり
- 就労支援でデータ分析の基礎を学んだ
- 何かを管理する仕事は将来にも役立つだろう
- =「経験や実績は浅いけど、意欲がありそう」と思ってもらう
まっさらな状態からいきなり文章を書き始めると、途中でつじつまが合わなくなったり、余計な情報ばかりを盛り込んでしまったりします。
「思いつかない…」と一文字も書けずに手が止まることもあるので、まずは箇条書きで道筋を立てることをオススメします。
志望動機で避けた方がいいNG表現


志望動機で特に避けるべき3つのNG表現について紹介します。
意欲を伝えようとするあまり、かえって採用担当者にマイナスの印象を与えてしまう表現があります。
たとえ本音では思っていても、企業へのメッセージとして伝えるのは不適切だと理解しておきましょう。



余計なことを書いて減点されるのはもったいない!
学びたい意欲を前面に押し出すこと
志望動機に「学びたい」「成長したい」といった表現を前面に出すのは注意が必要です。
企業はあくまで「自社にどう貢献してくれるか」という視点で応募者を見ています。
もちろん学ぶ姿勢そのものは大切ですが、自分のメリットばかりを強調してしまうと自己中心的な印象になりやすいです。
そのため、「学びたい」だけで終わらせず、学んだうえでどのように企業に貢献していきたいのかまで踏み込んで伝えるようにしましょう。
次の転職までのステップアップ
「キャリアアップのため」や「成長のステップとして」などの表現は、受け取り方によっては「長く勤めるつもりがないのでは?」と判断される可能性があります。
企業側は、できるだけ長く活躍してくれる人を採用したいと考えています。
将来的な目標を持つこと自体はとても良い心がけ。しかし目の前の仕事への意欲や、会社への貢献意識もしっかり伝えることは大切です。
まずは今の職務に本気で取り組みたい、という姿勢を優先的にアピールしましょう。
福利厚生や年収などの待遇面を優先
福利厚生や給与などの待遇面を意識するのは、労働者として当たり前です。
とはいえ志望動機の中で待遇ばかりを強調しすぎると、「条件さえ良ければ他社でも良かったのでは?」という印象を与えてしまいます。
待遇の良さを伝えるとしても、応募のきっかけのひとつとして軽く触れる程度。それよりも「なぜこの会社を選んだのか」という理由を中心に記載しましょう。
志望動機はシンプルで読みやすい表現を意識


志望動機の書き方は、シンプルで読みやすい表現を意識してください。求人の採用担当者は、一度の求人募集で多くの書類選考を行うことが多いです。
応募が殺到すると、他の業務と平行して一日で何十人もの応募書類をチェックすることもあります。
- ひとつの文章で「、」は1~2つ
- 先に結論を伝えてから具体例の順番
- 専門用語や分かりにくい単語は避ける
- 全体で300文字程度に収める
せっかく頑張って作った志望動機の文章も、読まれなかったら意味がありません。読み手にとってストレスなく読めるよう、工夫することも大切です。



流し読みしても理解できるくらいの文章がベスト!


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【例文】志望動機のサンプル
ここからは、具体的な状況別に志望動機の例文を4つ紹介します。
文章構成や言い回しなどを参考にしつつ、ご自身の経験や言葉に置き換えて活用してください。
初めての障害者雇用
一般雇用で働いてきた方が、初めて障害を開示して応募する場合。まずは「障害への自己理解」を深め、なぜ障害者雇用を選ぶのかを整理してください。
これまでの職務経歴で身に付けたスキルを提示しつつ、サポートがあれば安定して業務に取り組めることを伝えましょう。
「サポートを受けられる」よりも、サポートを受けて「業務を円滑に進められる」視点で考えることが大切です。
【例:営業職 → 事務職(オープン)】
貴社の、社員一人ひとりの特性に合わせた柔軟な働き方を推進されている点に魅力を感じ、志望いたします。前職では営業として顧客対応を5年間経験しましたが、マルチタスクや急な予定変更に困難を感じることがありました。
一方で、提案資料の作成やデータ入力といった、正確性が求められる業務では常に高い評価をいただいておりました。 ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受け、貴社なら自分の得意な分野で貢献できると確信しております。
営業で培った「顧客が何を求めているか」を考える視点は、事務職として他部署をサポートする上で必ず活かせると考えております。貴社の一員として、丁寧かつ正確な仕事で貢献していきたいです。
ステップアップの転職
同職種・同業界で、より専門性を高めたり、責任のある立場を目指したりするケース。まずは一貫した志望動機を作るため、「転職の軸」を明確に立てることをオススメします。
そのうえで前職の具体的な実績を示し、即戦力として貢献できることを強くアピールしましょう。その上で、「なぜ今の会社ではなく、転職でステップアップしたいのか」を伝えることが重要です。
【例:障害者雇用のリーダー職(オープン)】
現職の特例子会社で培った5年間の実務経験と障害理解を活かし、より規模の大きな組織でマネジメントに挑戦したいと考え、貴社のリーダー候補ポジションを志望いたします。現職では、データ入力業務に加え、新人へのOJT指導や、マニュアル作成による業務効率化プロジェクトを主導してまいりました。
自身の障害特性と向き合いながらキャリアを築いてきた経験は、これから入社される様々な特性を持つメンバーの気持ちに寄り添い、その方の強みを引き出す上で必ず活かせると考えております。プレイヤーとしての実務能力と、障害当事者としての共感力の両面から、貴社のチーム力向上と事業発展に貢献したいです。
異職種・異業界への転職
未経験の分野に挑戦するときは、これまでの仕事で身に付けた「持ち運び可能なスキル(ポータブルスキル)」をアピールすることが重要です。
汎用性の高い「資格」だけでなく、コミュニケーション能力や課題解決能力など、どんな仕事にも共通して活かせるスキルを提示しましょう。
その上で、なぜ未経験の分野に挑戦したいのか?の意欲を伝えることがポイントです。
【例:人事アシスタント職(クローズ)】
3年間、コールセンターでお客様からのお問い合わせに対応する中で、表面的な言葉の奥にある本当のお困りごとを正確に汲み取り、解決へと導く「傾聴力」を培ってまいりました。この経験を通じ、より深く「人」に関わり、その方のキャリアや成長をサポートする仕事に強いやりがいを感じるようになりました。
人事職は未経験ですが、私の強みである「相手の立場に立って、本質的なニーズを理解する力」は、求職者の方に寄り添い、企業との最適なマッチングを生み出す上で必ず活かせると考えております。まずはアシスタントとして、丁寧なコミュニケーションと正確な事務処理で、採用活動に貢献したいです。
新卒・既卒の就職活動
社会人経験がない、または浅い場合、ポテンシャルを伝えることが重要です。
「なぜこの会社を選んだのか」という企業への理解と、「働くこと」そのものへの意欲を示しましょう。学業だけではなく、アルバイト、サークル活動などの経験の中から、仕事に繋がりそうな強みや人柄をアピールすることがポイントです。
【例:バックオフィス(オープン)】
ゼミで培ったデータ分析の知識と、自身の「集中力の高さ」という特性を活かし、正確かつ丁寧なデータ管理で貴社の事業を土台から支えたいと考え、志望いたします。経済学のゼミでは、統計ソフトを用いて市場データを分析し、論文を執筆しました。地道なデータ収集や入力作業も、目的を考えると全く苦にならず、むしろ没頭できることに気づきました。
この集中力と粘り強さは、発達障害の特性の一つでもありますが、データ入力のような正確性が求められる業務において、必ずや強みになると考えております。まずは任された業務を完璧にこなすことで、一日も早く信頼される社員になりたいです。そして将来的には、データ入力の枠を超え、分析の面でも貢献できるよう成長していきたいと考えております。
志望動機と自己PRの違い


応募書類の項目では、「志望動機」と「自己PR」で混同してしまう人は多いです。志望動機と自己PRは似ているようで、伝える目的が全く異なります。
- 志望動機:私にとって、貴社が合っている(主語が自分)
- 自己PR:貴社にとって、私が合っている(主語が企業)
このように、主語を意識すると違いが明確になります。
志望動機では、企業の魅力に触れ、「だから、私はここで働きたい」という意欲を伝えます。
一方、自己PRでは自分の強みを示し、「だから、私は貴社で活躍できます」と企業側のメリットを提示するのがポイントです。
企業に合わせた自己PRを考える方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。
まとめ|志望動機で入社意欲を適切に伝える
本記事では発達障害がある方に向けて、自信を持って志望動機を書くための考え方や、具体的な書き方のポイントを紹介しました。
- 志望動機で「意欲」を伝えてミスマッチを防ぐ
- 質の高い志望動機はいきなり本文を書かず土台を作る
- オープン就労もクローズ就労も基本的な作り方は同じ
志望動機が書けずに詰まったときは、あらためて「自己分析」や「企業研究」で背景を整理しましょう。そのうえで、伝えたいメッセージを箇条書きで書き出してみることがポイントです。
志望動機の書き方で迷ったら、本記事を参考にしながら作り直してみましょう。


発達障害がある人の転職活動、ここで止まっていませんか?
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- 面接が怖い → 準備のやり方が合ってるか心配
- 仕事選びが不安 → 自分に合う職場って何?
こうした悩みは一人で抱え込まず、転職エージェントに頼ってOK!
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