- 障害者雇用の面接って、一般の転職面接と何が違うの?
- 通過するためにどんなことを準備したらいいんだろう。
- 「面接ウケ」しやすいキャラ作りした方がいいのかな?
転職活動において避けて通れないのが「面接」。面接は企業側と初めて顔を合わせる機会でもあり、緊張したり不安に思ったりする人が多いです。

面接前夜はあまり眠れない…なんてこともよくあった。
本記事ではそんな障害者雇用の面接で、意識すべきポイントを3つ紹介します。
面接はある程度、流れが決まっています。事前に注意点を知り、準備しておくことで致命的な失敗を防ぐことが可能です。
- 面接で何を聞かれるか不安、怖い
- 緊張して喋れなかったらどうしよう
こんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
面接の役割
面接は採用プロセスの中でも特に重要。面接官と初めて顔を合わせることになるため、書類だけでは伝わらないあなたの人物像も判断材料となります。
障害者には少なからず偏見の目を持つ方もおり、直接顔を合わせることで「思っていたイメージよりも全然良い」と受け取ってもらえる場合もあるでしょう。
面接では持っているスキル・能力以外に、人柄や部署の既存社員と打ち解けられるかなども判断されます。
面接でキャラクターを作りすぎて、採用後に印象が逆転してしまっては面接の意味がありません。「面接ウケ」を狙いすぎず、自然なコミュニケーションを取るように心がけてください。



私はキャラを作りすぎて、入社後にしんどくなった経験があるよ。
一次面接と二次面接(最終面接)の違い


一次面接と二次面接では、面接官の役職や視点が異なる場合が多いです。
段階 | 一次面接 | 二次面接 |
---|---|---|
面接官 | 人事担当者 現場担当 若手社員 | 人事責任者 役員クラス 社長 |
注目 | 実務能力や現場とのマッチ度合いを多く見られる | 仕事への価値観やポテンシャルを多く見られる |



一次面接より二次面接の方が深く突っ込まれるイメージ。
面接を受けるポイント


面接を受ける際に気をつけるべき、特に重要なポイントを3つ紹介します。
- コミュニケーションの取り方
- 面接の質問と対策
- 身だしなみ・手入れ
コミュニケーションの取り方
接中は質問の回答だけでなく、伝え方や面接官に与える印象にも気を配る必要があります。特に気をつけてほしいポイントは以下の3点。
- 第一印象
- 話し方・聞き方
- 質問への適切な回答
第一印象
面接では顔を合わせた瞬間の第一印象が非常に重要です。印象や評価に関する心理効果に「初頭効果」があります。初頭効果とは、顔を合わせたときの第一印象が、その後の情報に影響を与えるというもの。
初頭効果とは、最初に与えられた情報が後の情報に影響を及ぼす現象を指します。人や物に対する第一印象が長い間残り続けるのは初頭効果の影響です。
引用元:mitsucari
面接官と顔を合わせた瞬間にどのような印象を持ってもらうかで、その後の面接結果は大きく変わります。第一印象でマイナス評価を受けないために、以下の点に注意しましょう。
- 清潔感のある髪型
- ひげ・眉毛などの顔まわり手入れ
- 面接の場にふさわしい服装
- 衣類・靴のシワ、汚れ、痛み
- 背筋を伸ばして肩の力を抜く
目を合わせて丁寧な挨拶をする、はっきりと明確に発音するなどの話し方も印象に影響します。
話し方・聞き方
面接官と会話するときは、話し方や聞き方といったコミュニケーションに注意を向けましょう。何を伝えるかも大切ですが、その伝え方ひとつで印象は大きく変わります。
例えば「私の長所は明るさです」と伝えるとして、明るくハッキリと伝えるのか、無表情でボソボソと伝えるのかで感じ方が変わるもの。
有名なメラビアンの法則によると、コミュニケーションに与える影響の93%は「何を伝えるか?」ではなく「どう伝えるか?」にかかっています。
メラビアンの法則とは、人と人とのコミュニケーションにおいて、言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%のウェイトで影響を与えるという心理学上の法則の1つです。
引用元:NTTコムウェア
話し方や聞き方については以下のポイントを参考にしてください。
- ゆっくり明確に発音する
- 身振り手振りを交えて伝える
- 結論を先に伝えてから詳細を話す
- 面接官の話には相槌を打つ
- 面接官の目、鼻、額の周りを見る
またWeb面接では対面の面接以上にコミュニケーションが難しく、こちら側の印象が相手に伝わりにくいです。
- うなづく
- 表情を作る
- 話す
などの動作一つ一つが画面越しで分かりにくいため、リアクションを意図的に大きくするくらいで丁度いいでしょう。Web面接の予定を控えている方は、模擬面接のうち一度はWeb面接を取り入れてみてください。



模擬面接で極端な例を試してみて比べるのもアリ!
質問への適切な回答
面接官の質問に対し、適切な回答ができるかは非常に重要なポイントです。
面接では様々な角度からあなたの経験や思考を深掘りするため、質問の意図からズレた回答をしてしまうと「的外れなことを言っている」と判断されてしまうかもしれません。
適切な回答をするためには、以下のポイントに気を付けてください。
- 質問の意図を理解する
- 一問一答ではなく詳細まで話す
- 想定できる質問は事前に準備する
面接質問は種類が豊富なように見えて、パターン化されていることが多いです。そのため事前にどんな回答をするか考えておくことで、的外れな回答をすることは少なくなるでしょう。
面接の質問と対策
面接の基本的な流れは、面接官が質問し、あなたが回答する形で進みます。
何を聞かれるかは面接官次第。しかし基本的には応募書類に書いた内容について、詳しく質問されることが多いです。
- 聞かれそうな内容は事前に考える
- 質問回答への「深掘り」も対策する
- 面接最後に聞かれる「逆質問」
転職エージェントとの模擬面接も上手く活用しつつ、焦らないよう対策をとっておきましょう。



先回りして答えを準備しておくと安心感があるよ!
聞かれそうな内容は事前に考える
障害者雇用の面接でよく聞かれる質問は、多くの企業で似た内容になる傾向があり事前に対策が可能です。
しかし準備が甘かったり何も対策していないと、面接でうまく対応できず不採用となる場合があります。
- 履歴書や職務経歴書を見直しておく
- 質問されることリストを作ってみる
- 模擬面接を受けて仕上がりを確認
自己紹介や志望動機、過去の経験・実績、自己PRなどがよく聞かれます。これらの質問に対して、自分の回答をまとめておくことが重要。事前に考えて練習しておくことで、自信を持って質問に答えられます。
障害者雇用でよくある面接質問集は、以下の記事をお読みください。
質問回答への「深掘り」も対策する
面接では一問一答の質問だけでなく、あなたの回答を詳しく掘り下げる「深掘り質問」もたくさん聞かれます。
- ○○の業務を担当していたとのことですが、具体的に何人で業務に当たっていましたか?
- 対面での会話が苦手との事ですが、どの辺りに苦手さを感じますか?
- 前職は体調不良でお辞めになったとお聞きしましたが、現在はフルタイムで働けますか?
自分で書いた履歴書・職務経歴書を見直し、気になるポイントで「これはなぜ?」と自問自答していくといいでしょう。転職エージェントとの模擬面接で深掘り質問を投げてもらい、練習することも有効です。
面接の限られた時間であえて掘り下げた質問をするのは、企業側にとって確認すべき重要なポイント。即答できなくても構わないので、しっかり考えて回答してください。
深掘り質問については、以下の記事で詳しく説明しています。
面接最後に聞かれる「逆質問」
面接の最後には「何か質問はありますか?」と投げかけられることが一般的。ここでは業務に関することや仕事への向き合い方などを確認し、企業とあなたの認識をすり合わせしましょう。
意識してほしいのは、あなたが面接の限られた時間で「あえてその質問を聞きたい」と企業側に伝えていること。
あなたが入社するにあたって何を優先したいのか、何が気がかりなのかを伝えるサインとなるので、質問内容はしっかり厳選して準備しましょう。
面接の逆質問については、以下の記事で詳しく説明しています。
▷ 障害者雇用の面接で聞かれる「何か質問はありますか?」対策
身だしなみ・手入れ
面接時の身だしなみでは、清潔感を意識してください。
- 髪を整える
- 顔周りの手入れ
- 服装(シワ・汚れ)
- 靴磨き
- 爪の手入れ
面接はあなた自身をアピールする場。自分を売り込む営業職になったつもりで、面接官に不快な印象を与えないように気をつけましょう。
面接の事前準備
面接は「ぶっつけ本番」で挑むものではありません。
- 自己紹介のスピーチ練習
- 履歴書・職務経歴書のコピーを印刷
- 想定質問の回答を考える
- 模擬面接を受けてフィードバックをもらう
- 模擬面接の動画を撮影し振り返る
- 髪・顔周り・服・靴を整える
- 面接会場への交通ルートを確認
当日になって慌てないためにも、できる対策は全てやっておく方をオススメします。事前にさまざまな対策を打つことで、当日の緊張を和らげてくれる場合もあるでしょう。



面接日まで日数が少ない場合でもやれることをやろう!
面接の事前準備については、以下の記事で詳しく説明しています。
障害者雇用の面接でよくある質問


障害者雇用の面接でよくある質問をまとめました。
緊張する人は印象悪い?
面接では緊張して当然。しかし緊張しすぎると、思考がまとまらなかったり表現力が低下したりする可能性があります。面接や負荷がかかるタイミングで緊張しやすい人は、落ち着く方法や手順などを事前に準備しておくことも大切です。
またあまり緊張が強すぎる場合は、面接官に「緊張している」と打ち明けてしまうことも有効。自己開示することで、緊張が楽になることもあるでしょう。
障害への配慮はどうやって伝えたらいいの?
障害者雇用では、障害の配慮を上手く伝えることが重要です。安易に「配慮はなくても大丈夫」と伝えてしまうと、本当に配慮不要なのか?自己理解が足りていない可能性は?と深読みされる可能性があります。
具体的にどのようなタイミングで配慮が必要なのか、整理して相談しましょう。受け入れる企業側のリソースによって、配慮の提供が難しい場合もあります。
一方的に伝えるだけでなく、企業側とすり合わせながら調整することが大切です。
募集職種に経験がない人のアピールは?
未経験職種へ応募する場合、学習意欲や職種への志望度の高さを特にアピールしましょう。未経験と分かったうえで面接に呼ばれているので、別のスキル・経験を買われている場合もあります。
また応募職種への直接的な経験がなくても、前職までの経験を転用できることがあります。活かせる経験がないか、改めて考え直してみてください。
遅刻しそうで不安なときは?
大前提として、面接への遅刻は絶対に避けましょう。「面接前に予定を入れない」「早めについて時間をつぶす」など可能な限り対策を取ることをオススメします。
交通機関などやむを得ない場合は、面接時間ギリギリではなく早い段階で企業へ連絡を入れてください。
通院している事は伝えても大丈夫?
問題ありません。障害内容によっては定期通院が必要な場合もあるため、必要に応じて「通院による勤務時間への配慮」をお願いしましょう。
定期通院することで安定就労できる事情を、あわせて伝えることも有効です。
面接の通過率を上げる転職エージェントの役割
面接の通過率を上げるには、転職エージェントのサポートを活用することも有効。転職エージェントは求人紹介だけでなく、以下のメリットがあります。
- 第三者視点で応募書類のブラッシュアップ
- 模擬面接の実施
- 企業への推薦状の提出
- 面接後の企業へのアプローチ
- 不採用だった場合の理由確認



中には求人渡して終わりってエージェントもいるから要注意!
転職エージェントは私達の面接通過率を底上げするために、様々なサポートをしてくれます。効率よく内定を得るためにも、信頼できる転職エージェントと一緒に転職活動を進めていきましょう。
障害者雇用の事情に詳しい専門の転職エージェントは、以下の記事で紹介しています。


まとめ|障害者雇用こそ面接対策は必須
本記事では障害者雇用の面接について、具体的な対策方法を3つ紹介しました。
- 聞かれそうな質問は事前に考えておく
- 結論を先に伝え、一方的に喋りすぎない
- 身だしなみも手を抜かず整えること
面接に呼ばれたということは、書類上では一定ラインを超えている証拠。採用担当者も上長へ「この人を呼んで話を聞きたい。」と報告しているはずです。
面接で致命的な失敗をしないために、事前準備をして万全の状態で面接に臨んでください。



面接ではスキルだけでなく、やりとりする力や人柄も見て判断されるよ!
面接対策を一人で仕上げることは難しいもの。転職エージェントも上手く活用しつつ、内定確率を上げる工夫を重ねていきましょう。
転職エージェント経由で転職活動すると、無料で模擬面接を実施してくれたり、面接のコツなどをプロから直接教わったりすることができます。障害者を専門にした転職支援のため、一般就職とは異なる障害者雇用ならではのポイントも紹介してくれますよ。ハローワーク求人では見かけない企業を紹介してもらえることが多いため、発達障害の方が転職を考えるなら転職エージェントに登録しておきましょう!
\ 転職活動にお金はかかりません! /
これから転職しようと考えている発達障害の方に向けて、以下の記事で転職への手順をまとめて解説しています。


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