- 逆質問って何を聞いたらいいか分からない…
- 変なことを聞いて不採用になるのは嫌!
- 良い印象になる質問って何があるの?
面接の最後にはほぼ必ず「何か質問はありますか?」と聞かれます。これは逆質問といって、あなたと企業側の認識をすり合わせできる重要な機会。しかし事前に対策をしておかないと、質問することが思いつかず「ウチに興味ないのかな」と受け取られてしまう危険もあります。
本記事ではそんな逆質問について、事前に考えるコツを5つと注意点、NG例などを紹介しました。
障害者雇用ではあなたと企業側の認識をすり合わせすることが非常に重要。逆質問の時間を使って、入社後のギャップを減らしていくことをオススメします。
- 面接官に良い印象となる逆質問
- 面接官に悪い印象となる逆質問
- 事前準備のポイントと質問の締め方
逆質問でポジティブな質問を聞き、良い印象のまま面接を終えたい方は最後までお読みください。
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面接前に「何か質問はありますか?」を対策しよう
転職面接の最後にはほぼ必ず面接官から「何か質問はありますか?」と尋ねられます。これはいわゆる「逆質問」といい、企業側があなたに疑問点を払拭してもらうための問いかけです。
逆質問では企業側と、例えば以下のような情報を共有する場として活用してください。
- 入社意欲が高いことを伝えたい
- 会社の雰囲気や環境が知りたい
- 業務認識のズレがないか知りたい
- 障害者雇用に対する価値観が知りたい
一般的に逆質問は、面接を切り上げる最後の時間となります。だらだらと多く質問するのではなく、コンパクトに認識合わせをするような形で聞きましょう。
アピールもいいけど、ゴリ押しすると逆に引かれちゃうかも!
逆質問を考える5つのコツ
逆質問を考えるため、まずは以下の5ポイントを参考に内容を作ってみましょう。
- 業務内容の認識をすり合わせ
- 障害者雇用への価値観
- 面接官から見た社風や雰囲気
- 上司・同僚など配属先の部署
- 企業があなたに求めていること
意識してほしいのは、あなたが企業に面接の限られた時間で「あえてその質問を聞きたい」と伝えていること。面接官側からすると、逆質問で聞かれる質問は求職者が特に気にしていることだと考えます。
あなたが入社するにあたって何を優先したいのか、どんなことが気になるのかを伝えるサインとなりますので、質問内容を考える際はしっかり厳選して準備しましょう。
入社することを前提として、逆質問を考えることも大切です。
枕詞に「もし」「仮に」「例えば」なんかを付けて見るのもアリ!
業務内容の認識をすり合わせ
前向きな業務内容の確認はポジティブな印象を与えます。
- 業務内容を正しく理解できているかの再確認
- あなたにどんな業務を遂行してほしいのか
求人票だけでは分かりにくい仕事の中身を、深掘りして質問してみましょう。
入社後に業務理解のギャップがあると、早期退職やモチベーションの低下など様々なリスクがあるもの。仕事内容やキャリアの目標がある場合は、特に重点的に質問を考えましょう。
例)
- もし御社に入社した場合、この業務を重点的に担当してほしいなどのお考えはございますか?
- 担当部署の1日の業務スケジュールをお聞きしてもよろしいでしょうか?
- 仕事を覚える際、新人の方はどのような流れで業務を覚えていくのでしょうか?
担当する業務を正しく理解せず入社し、ギャップに耐えきれず離職してしまうのは非常にもったいないこと。業務内容は深く突っ込んだ質問をしてもネガティブな印象になりにくいため、優先的に考えてみることをオススメします。
障害者雇用への価値観
企業側が障害者雇用に対して、どのようなスタンスで雇用しているのかも重要な判断材料です。
- ステップアップの道があるのか
- 配慮をしてもらえそうな環境か
- なぜ障害者雇用を考えたのか
- 発達障害の雇用実績はあるのか
同じ障害者雇用だとしても、企業によって労働環境や障害者に対するスタンスは異なります。
人事ばかりが先行しすぎて、現場は障害特性について理解がないケースも考えられるでしょう。この場合、入社後にあらためて説明する場を設けてもらうなどのサポートも必要となるかもしれません。
障害者雇用に対しての質問は、長期就労と活躍の視点で質問を考えてみてください。
例)
- 発達障害を持つ方の雇用実績はありますか?
- 配属部署では障害者雇用の方は何名くらいいますか?
- 障害者雇用の方のキャリアアップ事例はありますか?
同じ障害者雇用の枠で働いている方の情報を聞くことで、実際に働き始めてからのミスマッチを回避できます。他の方がどんな配慮を受けながら仕事をしているかも理解しやすいです。
障害者雇用の経験が浅い方や、障害者枠の扱いが気になる方は深く聞いてみるといいでしょう。
面接官から見た社風や雰囲気
社風や雰囲気を尋ねる質問は、面接官のフィルターを通して語ってもらいましょう。面接官が人事部であれば、会社全体の雰囲気を俯瞰してみている方も多いです。担当部署の上役が面接官であれば、これから配属される部署の雰囲気を掴みやすいでしょう。
例)
- 〇〇さんから見て、御社はどんなタイプの会社だと思いますか?
- 〇〇さんが御社を選んだときのエピソードをお聞かせいただけますか?
- 〇〇さんが御社で働くうえで「ここがこの会社のいいところだ」と思った経験はありますか?
社風や雰囲気はHP上で紹介されているケースが多いですが、面接官から見た視点を付け加えると「今でしか手に入らない情報」となります。
会社の雰囲気を重視している方が、面接で社風を確認したいときに使ってみると良いでしょう。前職の社風やあなたの好みも伝えつつ「御社の場合はいかがでしょうか?」と確認することも有効です。
上司・同僚など配属先の部署
配属される部署の上司・同僚は、仕事内容と同等またはそれ以上に大切です。発達障害の方は指示の仕方や関係づくりによって、引き出される能力が大きく変わります。そのため部署内には誰がいて、どんな雰囲気なのかを逆質問で確認してみましょう。
例)
- 配属される部署には私と似たようなタイプの方はいますか?
- 担当する部署は何名くらいの方が働いていますか?
- 配属先の部署では、どのような考え方を大切にしていますか?
配属部署の情報を聞くことで入社後の具体的なイメージを持てます。人間関係の相性やコミュニケーションを重視している方は、ぜひ確認してみてください。可能であれば部署見学を希望してみるのも一つの手です。
発達障害の方は「誰と働くか」が重要な場合も多いため、ぜひ部署に関する質問をしてみましょう。
企業があなたに求めていること
今回の求人で求めていることを深掘り質問するのも有効です。転職の求人は採用目的があって募集が始まります。
そのため企業側があなたに
- 何をしてほしいのか?
- 今まで担当していた人は?
- いつまでに来てほしいのか?
など5W1Hで掘り下げて質問してみてください。「求人に対して興味を持っている」とポジティブに受け取ってもらえるでしょう。
5W1Hは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」といった英単語の頭文字を取ったもので、伝えたい内容をこの要素に沿って構成すると、情報を整理できるのです。
引用元:kaonavi
例)
- ○○の担当とのことですが、前任者はどんな方でしたか?
- いつ頃までに仕事を独り立ちしてほしいなど目安はありますか?
- 本日お伝えした中で、私に足りない経験やスキルがあればお教えください。
新しい職場に早く適応して、成果を出したい意欲は前向きな印象を与えます。入社後のギャップを減らすためにも有効ですので、積極的に質問してみることをオススメします。
避けた方がいい逆質問の特徴
逆質問は求職者側から自由に質問ができる機会ですが、質問内容は面接の判断材料となります。逆質問も採用・不採用に関わることと意識し、不適切なことは聞かないように心がけてください。
以下3点は逆質問で避けた方がいい内容です。
- 待遇面について
- 調べれば分かる内容
- 説明済みの内容
面接官が「この求職者はどんな質問を投げかけてくるか?」「入社をポジティブに検討しているんだろうか?」と考えていることを前提に、前向きな質問を心がけましょう。
せっかくの質問機会なのに悪印象を持たれるのはもったいないよ!
待遇面について
求人の待遇面については避けた方が無難です。待遇ばかりを気にする人という印象を与えてしまうおそれがあり、貢献意欲が低いと受け取られかねません。特に一次面接の場合はその後も選考が控えているため、待遇面よりもミスマッチ回避などの質問をオススメします。
- 給料
- 福利厚生
- 休暇
NG例)
- 平均的な残業時間はどれくらいですか?
- 有給取得率は高いですか?
- ワークライフバランスは整っていますか?
これらは求人票に記載してあることが多いもの。求人票と現実の差を確認するのは内定後でも十分可能です。逆面接も採用判断の一部と考え、確認したい気持ちは心の中に留めておきましょう。
調べれば分かる内容
企業HPや求人票など、自分で調べたら分かる内容は逆質問で聞かないようにしてください。聞けば答えてもらえると思いますが、その代わり「自分で検索する能力の低い人」と認識される場合があります。
- 事業内容
- 企業の強み
- 業界内の立ち位置
NG例)
- 御社の主軸となる事業はなんでしょうか?
- 私が入社したらどの業務を担当するのでしょうか?
- 業界内ではどんな企業が競合となりますか?
これらを逆質問で聞く場合は、自分なりに仮説を立て、そこから更に深掘り質問をするようにしましょう。
例)
御社の求人を拝見し、私が担当する業務の中では○○と△△が特に重要かと思います。もし入社した際には○○と△△に力を入れていくという認識で合っていますでしょうか?
調べれば分かる内容ではなく一歩踏み込んだ逆質問をするか、難しいようであれば別の質問内容を考えてみることをオススメします。
説明済みの内容
面接中に聞いた内容を、逆質問でまた聞いてしまうことに注意してください。面接中に話を聞いていなかったと受け取られ、自社の応募に真剣ではないと判断される可能性が高いです。
- 業務内容の表面的な質問
- 求める人物像についての確認
NG例)
- (説明があったけど)事業内容について詳しく教えてください。
- (説明があったけど)仕事内容について教えてください。
などは面接中に回答をもらっている可能性が高いため、そのまま聞くと印象がよくありません。「先程お伝えしましたが…」とならないためにも、説明済みの内容について改めて聞きたい場合は、そこから更に深掘り質問ができるか考えてから聞きましょう。
例)
先程のお話で自立性のある人が望ましいとお伺いしましたが、具体的にどのような状態を想定しているでしょうか。ぜひ御社に貢献させていただきたく、面接官様のご認識をお聞きできればと思います。
面接中に聞いた質問に対して、もう一歩踏み込んだ逆質問ができると前向きな印象となります。あなたと面接官の認識をすり合わせるような形で質問してみてください。
逆質問は3つ以上考えておこう
逆質問はできれば3つ以上、事前に考えておきましょう。一次面接の流れは企業によって異なり、最初に主な事業内容や部署の役割を解説してくれる企業もあります。
もしひとつしか質問を用意せず、面接の途中の中で解決してしまった場合はうまく対応できない場合もあるでしょう。そのため何があっても対応できるように、本記事の例文を参考にしつつ3つ以上の質問を準備しておきましょう。
聞こうと思ってた質問が途中で解決しちゃったらテンパるよね〜。
逆質問の内容はメモに書いて持参
逆質問は面接官に対して、自分の意見や考え方を伝えるための重要な手段。しかし逆質問を意識しすぎると、面接官からの質問に対して的確に回答できなくなってしまう場合もあります。緊張して逆質問の内容を忘れてしまうこともあるでしょう。
そのため面接中は質問に集中できるように、事前に質問内容を手帳に書き写しておくこともオススメです。
「最後に何か質問はありますか?」と聞かれたら、事前に聞きたいことをメモしてきたと伝え、メモを見ながら質問する許可を取りましょう。
例)
- 事前に聞きたいことをメモしてきたので、手帳を見ながら質問してもいいでしょうか?
- 質問のお時間を頂きありがとうございます。質問を準備してまいりましたので、見ながら聞いてもいいでしょうか?
また面接のはじめに事業説明をしてもらえる場合もあります。もし説明を聞いて質問したいことがあったら、許可をもらって手帳に書き写してください。逆質問はメモへ残すことで、面接官からの質問に100%集中して答えることができるでしょう。
面接中に疑問が全て解消した場合
面接中に用意した質問や疑問が全て解消してしまった場合は、無理に逆質問をする必要はありません。無理に質問を絞り出そうとせず、質問が無いことを面接官に伝えてください。
例)
- 丁寧に説明して頂けたので、私からの質問はありません。ありがとうございます。
- ○○について質問しようと準備して参りましたが、面接中にお答え頂いたため解消できました。ありがとうございます。
- ありがとうございます。丁寧にご説明して下さったので、質問はありません。ぜひ御社に貢献させて頂ければと思います。
もし質問がなくても、ただ「ありません」とだけ伝えるのは印象が悪くなる可能性があります。せっかく良いイメージを持ってもらっていても、志望度が低いのかなと受け取られてしまうこともあるでしょう。
逆質問で聞く内容がなくなった場合はお礼や疑問が解消できたことを添え、丁寧に伝えてください。
質問後にはお礼を忘れずに
逆質問が終わったら、最後に必ずお礼を付け加えましょう。
例)
- 私からの質問は以上です。ありがとうございました。
- 聞きたいことはこちらで全てです。丁寧に答えてくださりありがとうございます。
- お答えくださりありがとうございました。私から聞きたいことは以上です。
お礼を伝えることで丁寧な印象になるのは当然のことですが、お礼を伝えると面接官に「これで聞きたいことはおしまいかな」と気付いてもらえます。特に意思疎通をしにくいWeb面接では、ハッキリと逆質問の終了を伝えることで変な「間」が起きにくくなるでしょう。
また多くの場合、逆質問の後は今後の採用スケジュールについて連絡があります。逆質問が終わっても気を抜かないようにしてください。
質問が終わったことを伝えないと変な間ができちゃってウッとなる…
まとめ|逆質問は企業に対する姿勢
本記事では障害者雇用の面接で聞かれる逆質問「何か質問はありますか?」について紹介しました。
- 逆質問はお互いの認識をすり合わせる時間
- マイナスイメージとなる逆質問もある
- 疑問が解消していたら無理やり絞り出さない
逆質問は形式的なものではありません。あなたの志望度合いを伝えたり、業務の認識を合わせたりするために有効です。
応募書類に書いてあることを再確認するだけの質問ばかりだった場合、面接官はあなたの特徴や意向をうまく把握できていない可能性があります。また面接官が不慣れで魅力を伝えきれていないこともあるでしょう。
逆質問をうまく使えば、企業側にあなたの主張や入社意思を伝えられます。面接本番になって慌てないためにも、逆質問の準備を忘れずに行ってください。