- 障害者雇用の志望動機って何を書けばいいの?
- 他の企業向けに書いたものを使いまわしたらダメ?
- 応募先に「刺さる」志望動機が書きたい!
障害者雇用の転職活動において、企業との最初の接点になる応募書類。なかでも志望動機は、入社意欲を企業に伝えるという大切な役割があります。
志望動機はじっくり考えて書くことが大事!
本記事は障害者雇用で転職活動をしている方に向けて、効果的な志望動機の書き方を詳しく紹介しています。
結論からお伝えすると、志望動機は以下の3つのポイントを意識して書きましょう。
- 職種への熱意や相性
- この企業を選んだ理由
- 入社への熱意や貢献意欲
本記事を読むことで、応募先に転職意欲がうまく伝わり、書類選考の通過率が上がります。
- 志望動機が思いつかないから一行だけ書いて終わり
- 書類選考が通らなくて手当たり次第コピペして応募
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
志望動機は企業に入社意欲を伝える重要な項目
志望動機は応募先に対し、入社意欲を伝えるための重要な項目。適当に書いて済ませていると、書類選考がなかなか通らず転職活動が長引いてしまいます。
- なぜこの職種で働きたいのか?
- どうして多くの求人から自社を選んだのか?
- どれくらい本気で転職を考えているのか?
単に「仕事がしたい」というだけでなく、その企業に対しての意欲を具体的に書くことが重要です。
書類の通過率を上げれば内定も近づくよ!
障害者雇用の志望動機を考えるポイント
\ 動画でポイントをチェック! /
障害者雇用の求人向けに志望動機を書く際は、以下のポイントを意識してください。
- 職種への意欲や相性
- この企業を選んだ理由
- 入社したい熱意
志望動機の限りあるスペースで、応募先に対し「採用する価値」を伝える必要があります。
ご自身の強みや経験をアピールしつつ、なぜこの求人に応募したのかを伝えましょう。
志望動機の主語は自分。「なぜ私は応募したのか」の視点が大切!
職種や業界への興味
応募する職種や業界に対して、どれだけ興味があるかを伝えましょう。
その職種・業界を選んだ理由や、どのように貢献できるかなどを具体的に記載してください。
- 就労移行支援で〇〇の仕事が得意なことに気付いた
- 前職の仕事で〇〇の部分が評価されていた
- 〇〇なら自分の障害特性に合った働き方ができる
職種で活かせるスキルを自己PR文に書いて、関連性を持たせると効果的。
職種や働き方に対し、障害特性への負荷がかかりにくいことを説明することも有効です。
過去の経験や自己分析をエピソードとして盛り込むことで、納得感がある文章になるでしょう。
この企業を選んだ理由
多くの似たような求人があるなかで、なぜこの会社に応募したか?を伝えましょう。
職種や業界への興味だけでは「他の企業でもいいのでは?」と考えてしまうもの。
- 求人票や募集要項で興味を持ったこと
- 転職エージェントからの情報提供
- 公式サイト・インタビュー記事などの情報
- 思い入れのある商品・サービス
様々な角度から企業の情報を集め、共感や興味を持ったポイントを説明することが必要です。
ただ企業を褒めちぎるのではなく、ご自身の「理想の転職先」と近いことを伝えましょう。
企業側は長く働いてもらいたいと思い採用します。応募動機が職種や条件面だけでは、もっといい条件の企業を見つけたらすぐに転職されるかもしれないと考え見送られる場合があります。
募集要項の「求める人物像」から逆算し、ご自身が求人枠にピッタリはまる人材だと提案することも有効です。
入社意欲の意思表示
志望動機の文章には、必ず「入社したい意欲」を盛り込んでください。
職種や企業への興味を盛り込むことに満足してしまい、「入社したい」と意思表示していない場合があります。
職種への興味や企業の選定理由は、あくまで入社意欲があることの理由に過ぎません。
- ぜひ貴社のミッションに貢献したい
- スキル・強みを貴社に提供したい
- 担当業務の中でもココに注力したい
入社意欲を明確に意思表示し「この人は採用してもすぐに辞めないだろう」と感じてもらうことが重要です。
「この人は長く働いてくれそうだ」と感じてもらうためにも、入社したいという意思表示は必ず盛り込みましょう。
志望動機はいきなり書き始めない
志望動機はすぐに本文を書かず、文章を作るための土台を作ってください。まずは「誰に」「何を伝えて」「どう思ってもらいたいか?」を書き出しましょう。
- どの企業の何の職種に向けた文章か?
- なぜその企業で働きたいのか?
- 自分が活かせるポイントは何か?
箇条書きでポイントを書き出し、伝えたいメッセージがブレないように道筋を立てます。
例)
- 株式会社YOSHIDAの総務課(障害者雇用)
- 仕事内容はデータ整理と勤怠管理
- 家から近い、給料が十分、正社員登用の実績がある
- 就労移行支援でデータ分析のやり方を学んだ
- 何かを管理する仕事は将来にも役立つだろう
- =「経験や実績は浅いけど、意欲がありそう」と思ってもらう
まっさらな状態からいきなり文章を書き始めると、途中でつじつまが合わなくなったり、余計な情報ばかりを盛り込んでしまったりします。
「思いつかない…」と一文字も書けずに手が止まることもあるので、まずは箇条書きで道筋を立てることをオススメします。
障害者雇用の志望動機の書き方
経験や職種ごとに分けて、例文をいくつか紹介します。丸ごとコピーして使うのではなく、あくまでご自身の状況に合わせて参考にしてください。
- 経験職種
- 初めての障害者雇用
- 新卒就職
職種経験者
経験職種へのキャリアアップ転職の場合は、前職・現職の経験を武器に「転職後にどんな仕事がしたいのか」を記載しましょう。
専門性を高めたい、年収を上げたい、負荷の軽い働き方がしたいなど、転職の軸を定めておくと後悔しない転職が実現できます。
初めての障害者雇用
一般雇用で働くなかで、途中から障害者雇用への切り替えを考える方もいます。その際は配慮を受ければ問題なく働けることや、一般雇用での経験をアピールすると良いでしょう。
これまでの職務経歴を棚卸しして、近しい業務や仕事への向き合い方などをアピールポイントにすることも有効です。
配慮事項を具体的にすることで、企業側がどの程度気を配ればいいのか理解しやすくなります。
障害者枠の新卒就活
新卒で障害者雇用を考えている方は、「なぜこの会社を選んだのか?」「働くことへの意欲があるか?」を中心に文章を組み立てましょう。
単に知っている会社だからではなく、企業のどんなところに魅力を感じたのかを掘り下げてください。
その企業に入社したら、どのように活躍したいかも合わせて伝えると効果的です。
志望動機で避けた方がいい表現
志望動機を書くうえで、以下の表現は避けましょう。
- 学びたい意欲を前面に押し出すこと
- 次の転職までのステップアップ
- 福利厚生や年収などの条件面を優先
学びたい意欲を前面に押し出すこと
志望動機で「学びたい」という意欲を前面に出すことは避けましょう。企業が求めているのは「自社にどれだけ貢献できるか」です。
学習意欲は成長するうえで重要ですが、「学びたい」という言葉には自分へのメリットを優先する印象が強いです。
学んだ結果、どのように企業へ貢献するかを掘り下げましょう。
次の転職までのステップアップ
次の転職へのステップアップだと思われる表現はNGです。企業はできるだけ長く勤めてもらうため採用しています。
自社を次の転職への足がかりにされては、安心して仕事を任せることができなくなるでしょう。
キャリアアップへの意欲があるとしても、まずは目の前の仕事に焦点を当ててください。
福利厚生や年収などの待遇面を優先
福利厚生や年収などの、待遇面を優先するような表現は避けてください。
待遇面は働くうえで重要な要素ですが、待遇のことばかりでは「もっと待遇が良い求人があればすぐに辞めるかもしれない」と深読みされます。
待遇面はあくまで応募基準のひとつとし、その中でなぜこの会社を選んだのか?を伝えましょう。
志望動機はシンプルで読みやすい表現を意識
志望動機の書き方は、シンプルで読みやすい表現を意識してください。求人の採用担当者は、一度の求人募集で多くの書類選考を行うことが多いです。
応募が殺到すると、他の業務と平行して一日で何十人もの応募書類をチェックすることもあります。
- ひとつの文章で「、」は1~2つ
- 先に結論を伝えてから具体例の順番
- 専門用語や分かりにくい単語は避ける
- 全体で300文字程度に収める
せっかく頑張って作った志望動機の文章も、読まれなかったら意味がありません。読み手にとってストレスなく読めるよう、工夫することも大切です。
流し読みしても理解できるくらいの文章がベスト!
志望動機がうまく書けないときは添削を受ける
- 志望動機を考えても思いつかない
- 書いてみたものの自信がない
- 自分だと間違いに気付けない
応募書類の志望動機は、言わばセールスレターのようなもの。文章が思いつかない人や、なんとなく書いたけど自信がないと感じる人は多いです。
自分の書いた文章に自信を持つには、第三者の意見がとても効果的。
- ハローワーク専門援助部門
- 就労移行支援のスタッフ
- 転職エージェントの担当者
書いた文章を第三者に評価してもらうことで、誤字脱字だけでなく魅力的で説得力のある内容かを判断してもらえます。
応募先にとって魅力的な文章を書くため、特にオススメなのは転職エージェントのサービスを利用すること。
転職エージェントは求人を募集する企業が顧客。企業から募集背景や欲しい人材などの情報を聞いているため、企業が欲しい人材の解像度が高いです。
- どんな人を採用したいか?
- 任せたい仕事の内容は?
- 年収や採用の条件など
募集背景が分かれば、志望動機に書くべき内容を逆算できます。転職エージェントの担当者と相談しながら、求人ごとに魅力的な志望動機が書けるようになるでしょう。
障害者専門の転職エージェントなら障害への理解もあるため、特性に配慮した対応をしてもらえます。
無料で使えるため、転職活動をするうえで使ってほしいオススメのサービスです。
その他の障害者向け転職エージェントについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
志望動機を書く前にやるべきこと
志望動機は、いきなり書き始めても魅力的な文章になりにくいです。
求人へ応募する前に、以下3つを実施することをオススメします。
- 自己分析
- 障害理解
- 企業研究
応募の前に自己分析することが大切!
自己分析
志望動機を書き始める前に、まずは自己分析を行いましょう。
自己分析の目的は転職活動におけるスタートとゴールを決めること。転職で何を実現したいか?どんな方針で進めるべきか?などを具体的に定めることが大切です。
転職のゴールが決まっていなければ、志望動機でも「貴社は私の転職目的に合っています」と言い切ることができません。
自己分析は志望動機だけでなく、自己PRに説得力を持たせたり、面接で自信を持った受け答えができるようになったりとメリットが豊富。
先に自己分析を行うことで、自信を持って転職活動を進められます。
障害理解
障害者雇用の転職活動では、ご自身の障害への理解が非常に大切です。
障害者雇用で働く際は、企業に対しどのような配慮を求めるか?を伝える必要があります。
- どんな障害があるのか?
- 仕事にどんな影響があるのか?
- 何に気を配ってほしいのか?
「できること」「できないこと」でキッチリ分けず、必要な業務に対して「どんなサポートがあれば対応できるか?」も考えましょう。
企業に対して配慮を求める際は、以下の記事も合わせてお読みください。
企業研究
求人へ応募する前に、できる限り企業の情報を調べておくことが大切です。
- 業界での位置づけや企業規模
- どんな商品・サービスを扱っているか
- 障害者雇用への考え方や価値観
これから働く企業の情報を調べることで、納得感を持って転職できるようになります。企業研究を進める中で他社との比較も行い、応募先の魅力に気付けることも多いです。
「この会社だから働きたい」という思いは、志望動機を書くうえで大きく影響します。
志望動機を作り込んで書類選考の通過率を上げよう
本記事では応募書類のなかでも「書けない」と悩みがちな、志望動機の書き方について紹介しました。
- 志望動機は入社意欲を伝える重要な項目
- 「この企業だから働きたい」を伝える
- いきなり書かず自己分析・企業研究を行う
志望動機は企業に対し、入社意欲を伝える大切な役割があります。例文をそのまま使い回すのではなく、一つひとつ丁寧に作り込みましょう。
応募書類を読むのは、その企業で働いている人です。適当に書いてしまうと、それだけで不採用となってしまう場合もあります。
本記事を参考にして、魅力的で説得力のある志望動機を書いてください。