- 転職エージェントに断られて登録できなかった…
- 障害者向けエージェントって、本当に使えるの?
- 求人紹介してくれないし、転職できないかも。
障害がある方の転職活動をサポートする「転職エージェント」。キャリアアップや環境を変えたい人にオススメできる転職サービスですが、必ずしも登録・求人紹介を受けられるわけではありません。
ご自身の能力や経験だけでなく、サポート範囲や保有求人によって対象外となる可能性もあります。
転職エージェントに断られると、落ち込む気持ちもめっちゃ分かる…。
本記事では障害者向け転職エージェントの登録に断られてしまった方や、求人を紹介してもらえなかった方の対処法について詳しく紹介しています。
結論からお伝えすると、ひとつの転職エージェントがNGであっても諦めないでください。自己分析やプロフィール文を見直しつつ、いくつかの転職エージェントに登録してみましょう。
すべて利用できなかったときに、次の対策を考えてください。
- 「転職エージェントに断られて落ち込んでしまった…」
- 「自分はこのままだと転職できないんじゃないか?」
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
転職エージェントに登録を断られることは多い
転職エージェントに登録を断られることは、決して珍しいことではないです。ご自身のスキルや条件だけでなく、転職エージェントや転職市場そのものが原因のケースもあります。
- スキルや経験と希望条件のミスマッチ
- 障害特性の認知や自己理解の度合い
- 住んでいる地域がエリア対象外
ひとつの転職エージェントで断られた事実は、「=もう転職できない」ではありません。
いくつかの転職エージェントに登録してみたり、提出するプロフィールや職務経歴書を見直してみたりすることも大切です。
スキルや経験と希望条件のミスマッチ
転職エージェントの登録NGとなる理由のひとつに、ご自身のスキルや経験と希望条件がミスマッチを起こしている可能性があります。
障害者向けの転職エージェントも一般転職と同様に、必須条件を増やすと紹介できる求人が少なくなるもの。現職から条件を大きく変える場合、相応の経験やスキルを求められます。
- スキルや経験と希望職種に大きなギャップがある
- 業界や職種をガラッと変えようとしている
- 障害特性上、難易度の高い職種を希望
「障害者雇用だから」と条件を緩めているケースもありますが、高い期待値をすべて満たす求人に絞ると難しいことが多いです。
まずはご自身の希望している条件をリストアップし、優先順位をつけることをオススメします。
障害特性の認知や自己理解の度合い
障害者雇用で転職をする際は、ご自身の障害特性の認知や自己理解が必要です。
面接でほぼ必ず配慮事項を聞かれ、仕事への影響を確認されます。ただ漠然と「こんな障害があります」と伝えても、対処する転職エージェントや企業は理解しきれません。
- どんな特性があり、仕事にどのような影響があるか
- 自分で行っている対処法はあるか
- 企業側に求める配慮は具体的に何か
どんな配慮を求めて、障害者雇用に応募したのかを説明できるようにしましょう。
障害特性の自己理解については、以下の記事で詳しく説明しています。
住んでいる地域がエリア対象外
全ての転職エージェントは、日本中どこでも対応しているわけではありません。
大手企業のdodaチャレンジやマイナビパートナーズ紹介であれば、地方対応もOK。しかし小型の障害者向け転職エージェントの場合は、関東や大都市周辺のみといった制限があります。
以下は一般転職サイト「doda」と、障害者向けエージェント「dodaチャレンジ」の公開求人一覧。やはり大都市圏に求人が集中しやすいですが、全国各地でも少数ながら求人情報があります。
地域名 | doda(一般) | dodaチャレンジ(障害) |
---|---|---|
東北・北海道 | 16,982件 | 145件 |
関東 | 137,539件 | 778件 |
北信越 | 10,596件 | 69件 |
東海 | 34,706件 | 198件 |
関西 | 40,375件 | 321件 |
中国・四国 | 16,942件 | 121件 |
九州・沖縄 | 18,422件 | 139件 |
海外・広域 | 852件 | – |
転職エージェントに断られた場合、ご自身のお住まいがサポート範囲内だったかを確認しましょう。
求人を紹介されないときの対処法
転職エージェントに断られたり、求人情報を送ってもらえなかったときの、具体的な対処法を3つ紹介します。
- 自己分析と希望条件の見直し
- 別の転職エージェントを利用
- 他の就職サポートや応募方法の活用
転職エージェントの登録は、私たちのスキルだけでなく、エージェント側の受け入れ態勢や保有求人によっても変わります。
ここで「転職エージェントのせいかもしれないから」と手を抜かず、まず自分でも改善できるポイントを見直しましょう。
自己分析と希望条件の見直し
まず見直すべきは、ご自身の自己分析と転職先に求める希望条件。希望年収や職種などの絞り込みだけでなく、登録時に記載する職務経歴書や、プロフィールの文章も見直してください。
- 求人に高望みしすぎていないか?
- 本当に達成したい転職条件は何か?
- プロフィール文は読んで意味が分かる内容か?
転職エージェントの求人紹介は、提出したプロフィールと初回面談の内容で決まります。条件が厳しいと、提案できる求人が見つからない場合もあるでしょう。
- 経歴やスキルと希望条件のバランスに無理がないか?
- 職務経歴やプロフィールは魅力が伝わる内容か?
- 転職する動機や優先順位に一貫性があるか?
転職エージェントから断られてしまった場合、最初にご自身の提示した条件の見直しから着手してください。
別の転職エージェントを利用
ひとつの転職エージェントに断られた場合でも、諦めず他のエージェントに登録してみましょう。求人を紹介されなかった原因が、ご自身のスキル経験や希望条件だけとは限りません。
単に提案できる求人がなかった場合や、転職希望者が増えて手が回らないだけの可能性もあります。
- 他の障害者向け転職エージェント
- 一般向けの大手転職エージェント
- 職種や業界特化の転職エージェント
一般転職向けの転職エージェントへ障害を開示し、オープン就労に切り替えるという手もあります。
障害者向け転職エージェントと比べて求人を紹介される可能性は低いですが、試しに相談すると親身に対応してもらえることもあるでしょう。
複数の転職エージェントを併用する場合については、以下の記事も参考にしてください。
他の就職サポートや応募方法の活用
転職活動に使えるツールは、転職エージェントだけではありません。他のツールや公的支援も併用し、転職活動を有利に進める環境づくりも大切です。
- 自己分析を深めるツール
- ハローワークや公的な障害者支援
- 一般向けの求人サイト
転職市場にある求人は流動的なため、時期をずらすことで求人数が変わります。転職エージェントに断られた場合は期間を開け、他のツールや障害者支援を利用してみるのも一つの手です。
焦って手当たり次第に動くと、結果的に自分に合わない職場を選んでしまうこともあります。冷静に、目的をもって転職活動を進めることが重要です。
転職エージェントに断られても落ち込みすぎない
転職エージェントに求人を紹介してもらえなかったときに、一番大切なのは落ち込みすぎないこと。
転職エージェントのサポートはメリットが豊富ですが、期待値を上げすぎてしまうとダメだったときに反動も大きくなります。
- 求人紹介がなかったのは自分以外の要因もある
- この転職エージェントがダメでも他があるから大丈夫
- エージェントを使わなければ転職できない訳ではない
せっかく自分の職業人生を変えるため動いたのに、転職エージェントに断られただけで挫折したらもったいないです。
転職エージェントはあくまで、転職するための「ツール」。ダメならダメで、落ち込むよりも次の手立てを考えましょう。
次のアクションを考えよう、落ち込んでる場合じゃない!
転職エージェントにとって求職者は「商品」
私たちにとって転職エージェントは転職するための「ツール」。逆に転職エージェントの視点では、私たちは企業に売り込む「商品」です。
エージェントが求人企業へ売り込みやすくするため、職務経歴書や初回面談ではスキル・能力を提示してください。
- ネガティブな感情よりもスキルと経験を提示
- エージェントが企業に提案しやすい能力を考える
- 希望条件を狭く絞りすぎない
現職への不満よりもスキル・経験やプランを提示
転職エージェントとの面談では、現職への不満よりもスキル・経験やキャリアプランの提示を優先してください。
職場の不満やネガティブな感情は、転職活動をするうえできっかけのひとつ。
しかし不満ばかりを話す「商品」と、自分の能力を精一杯伝える「商品」なら後者の方が魅力的です。
- 不満を改善するため転職では何を重視したいか?
- 求人に対してどんなことがアピールできるか?
- 5年後までにどんなスキル・経験を得たいか?
長期的なプランや具体的な転職目的を伝えることで、より協力的にサポートしてもらえる可能性があります。
プランに合った求人を開拓してもらえることもあるので、面談では「今のスキル」「将来の目標」などを中心に話していきましょう。
エージェントが企業に提案しやすい能力を考える
転職エージェントから企業への「提案しやすさ」も大切。転職エージェントが私たち求職者を売り込む際、どんな人物かを企業へ伝えることは多いです。
転職エージェントが私たちを企業へ推薦しやすくするため、以下の点を意識してください。
- 経験や実績に具体性を持たせる
- 長期的なキャリアプランを提示する
- 障害特性と欲しい配慮を明確にする
自分の人物像をはっきりさせると、転職エージェントが「合いそうな求人」を探しやすくなるメリットもあります。
転職エージェントが企業に対して提案しやすくなるような、自分の強みや”武器”を明確に伝えましょう。
希望条件を狭く絞りすぎない
転職活動を成功させるためには、転職エージェントに伝える希望条件に幅を持たせることも大切です。
- 絶対に譲れない必須条件
- ある程度は妥協できる条件
理想を高く持つことは大切ですが、条件を絞れば絞るほど応募できる求人が少なくなってしまいます。
条件の中で最も優先したいことを「転職の軸」にして、妥協できることは目をつぶるバランス感覚を持ってください。
障害者向け転職エージェントの選び方
障害者向け転職エージェントを選ぶ際は、以下のポイントを意識してください。
- 求人数と対応地域
- 障害特性への理解と転職実績
- アドバイザーとの相性
求人数や対応地域は、エージェントごとに異なります。dodaチャレンジのような全国展開のエージェントもいれば、LITALICO仕事ナビのような対象地域を絞ったエージェントもいます。
まずはご自身の地域が、対象となっているかを確認してください。
障害者雇用の場合は、障害特性への理解や企業への転職実績なども見るべきポイントです。
何より重要なのは、担当するアドバイザーとの相性。転職は人生のなかでも大きなイベント、アドバイザーが信頼できない場合は満足度に大きく影響します。
担当を変えたり、複数のエージェントを比較したりと、ご自身のためにも対策しましょう。
人と人だから、合う・合わない問題は仕方ない。
\オススメの障害者向け転職エージェント/
サービス名 | dodaチャレンジ | LITALICO仕事ナビ | マイナビパートナーズ紹介 |
---|---|---|---|
対象地域 | 全国 | 一都三県中心 | 全国 |
対象者 | 全ての障害 | 全ての障害 | 全ての障害 |
求人件数 (非公開有) | 1,437件 | 3,671件 | 397件 |
ポイント | 障害ごとに専任 アドバイザー | 業界最大級の 障害者求人数 | 丁寧な対応で 初転職でも安心 |
詳細記事 | 詳細 | 詳細 | 詳細 |
その他のオススメ転職エージェントは、以下の記事をお読みください。
まとめ|転職エージェントはひとつじゃない
本記事では転職エージェントに登録を断られたり、求人を紹介してもらえなかった際の対処法について紹介しました。
- 断られる原因は「自分の能力不足」だけではない
- ダメだったときこそ、次のアクションを考える
- 転職エージェントに断られても落ち込みすぎない
転職エージェントに断られることは、珍しいことではありません。特に障害者雇用では特性と求人のマッチングが難しく、提案できる求人がないことも多いです。
もし転職エージェントに断られても落ち込みすぎず、「自己分析の機会」と受け止めて前向きに動くことが大切です。
他の転職エージェントにも並行して登録し、いくつかのサービスで面談を受けてみましょう。