- 転職したいんだけど、何を使ったらいいんだろう。
- 障害者雇用はハローワーク一択って聞いたけど本当?
- できるだけ効率的に転職活動を進めたい!
障害のある方が転職活動を行う際、まず抱える問題が「どこから求人情報を集めるのか?」。
障害者雇用は一般求人よりも数が少なく、自分に合う求人を探す時点で苦労しがち。できるだけ効率的に、自分に合った求人情報を探し出すことが重要です。
私も転職活動時は、ハローワークと転職エージェントどっちも使ったよ!
本記事では障害者雇用の転職活動で、ハローワークと転職エージェントのどちらを使うべきか?について具体的に解説します。
結論からお伝えすると、ハローワークと転職エージェントはできるだけ併用しましょう。ただでさえ数が少ない求人情報を、自分から取りこぼす必要はありません。
- 「ハローワークは微妙な求人しかないんでしょ?」
- 「もし転職エージェントが圧をかけてきたら怖い…」
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
障害者雇用の転職は求人情報の集め方が重要
障害者雇用の転職では、求人情報の集め方が重要です。無策で手当たり次第に応募すると、すぐに応募候補のストックが切れてしまいます。
- 一般求人と比べて求人数が少ない
- 特に地方は求人情報が集めにくい
- 複数の情報源を使って幅広く求人検索
求人に応募し尽くしてもダメで挫折…はよくある話。
一般求人と比べて求人数が少ない
障害者雇用は一般求人に比べて、数が非常に少ない現状。一般転職エージェントと障害者向けエージェントの求人数を比較しても、圧倒的な差があります。
地域名 | doda(一般) | dodaチャレンジ(障害) |
---|---|---|
東北・北海道 | 16,982件 | 145件 |
関東 | 137,539件 | 778件 |
北信越 | 10,596件 | 69件 |
東海 | 34,706件 | 198件 |
関西 | 40,375件 | 321件 |
中国・四国 | 16,942件 | 121件 |
九州・沖縄 | 18,422件 | 139件 |
海外・広域 | 852件 | – |
障害者雇用では数だけでなく、職場がご自身の特性と合うかも重要。少ない求人から特性との相性まで絞り込むと、思った以上に応募できる求人が減ってしまいます。
まずは「応募できる求人を取りこぼさないこと」が大切です。
特に地方は求人情報が集めにくい
地方在住の方は、都市部に住む方よりも更に難易度が上がります。
障害者雇用は法定雇用率によって求人の有無が変わるため、大企業のある都市部に求人が集中しがち。
従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。(障害者雇用促進法43条第1項)
引用:厚生労働省
都心と比べて支援機関も少ないため、情報収集やサポートを受けるのが困難になります。できる限り使える”資源”を確保し、最大限に活用していきましょう。
複数の情報源を使って幅広く求人検索
効率的に求人情報を集めるには、複数の情報源を活用することが大切です。
- ハローワークの専門援助部門
- 転職エージェント・求人サイト
- SNSや支援者の紹介
- 企業公式サイトの採用情報
- スカウト
ひとつの検索手段に固執しすぎず、幅広く求人を探しましょう。生活や気持ちに無理のない範囲で、複数のアンテナを立てることをオススメします。
まずは試しに使ってみて、自分に合わないと感じたら手放すのもオススメです。
ハローワークと転職エージェントの違い
障害者雇用の転職において、ハローワークと転職エージェントの違いは以下の通り。それぞれの特徴を理解したうえで、効果的に利用しましょう。
ハローワーク | 転職エージェント | |
---|---|---|
運営 | 国 | 民間企業 |
費用(求職者) | 無料 | 無料 |
費用(企業) | 無料 | 成果報酬 |
得意分野 | 職場定着 | キャリアアップ |
ハローワークは0→1の職場定着に強い
ハローワークはこれから障害者雇用で就職する方や、ブランクがあり就職が不安な方の利用に向いています。
専門援助部門の職員や地域の支援者が職場と連携し、安定して働けるよう入社後もサポート。職場に定着し自信をもって働くための下支えをしてくれるサービスです。
- 地域障害者職業センター
- 障害者就業・生活支援センター
- 就労移行支援事業所
就職活動では「合同面接会」や「職場実習」を実施し、より安心して就職できる環境も設定。内定をもらうことだけでなく、サポートを受けながら実績を積み上げたい方は積極的に利用しましょう。
転職エージェントはキャリアアップに強い
転職エージェントは民間企業が運営している、求職者と企業をマッチングさせる転職サービス。実務経験を持つ方のキャリアアップに強く、ハローワークと比べて好条件の求人が豊富です。
- 今よりも雇用条件のいい仕事
- 今よりも働きやすさを重視した仕事
- 経験を活かした他の職種の仕事
ハローワークと大きく違うのは、採用に報酬が発生すること。企業から転職エージェントに報酬を支払うシステムのため、お金をかけてでも障害者雇用を推進したい企業が集まりやすいです。
障害者向けの転職エージェントもあり、特性に配慮を受けながらキャリアアップを目指すことが可能。働くことに慣れて次のステップを目指したい方に、オススメしたい転職サービスです。
二つの転職サービスを併用するポイント3つ
ハローワークと転職エージェント、2つの転職サービスを併用する際のポイントを3つ紹介します。転職の目的に合わせて、正しく使い分けましょう。
- サービスごとに「転職の軸」を変えない
- ハローワークの合同面接会を活用する
- 転職エージェントは複数に登録する
サービスごとに「転職の軸」を変えない
転職を成功させるためには、最初に自己分析を行い「転職の軸」を定めましょう。転職するにあたって絶対に必要な条件や、妥協できる条件の優先順位を決めてください。
この「転職の軸」を決めたら、両サービスに同じ内容を伝えて一貫性を持つことが大切です。
転職の軸が明確になると、応募する求人選びに迷いがなくなります。目的と合わない求人に時間やエネルギーを無駄にすることがなくなり、転職エージェントからの提案精度も高くなるでしょう。
「転職の軸」については、以下の記事で詳しく説明しています。
ハローワークの合同面接会を活用する
ハローワークの特徴的なイベントに「合同面接会」があります。
合同面接会は地域の企業を集めた、障害者雇用の集団面接イベント。書類選考を行わず企業と面接できる機会のため、一度に複数の企業とコミュニケーションが取れます。
合同面接会は絶対に内定を得ると意気込むのではなく、周囲の参加者も見渡し「競合分析とリサーチ」にも活用してください。
自分以外にどんな人が面接を受けているのか、面接を受ける態度などを観察することで参考になるでしょう。
転職エージェントは複数に登録する
転職エージェントを使う際は、1社だけでなく2~3社のサービスに登録しましょう。複数の転職エージェントを使うことで情報量が増え、それぞれ独自に開拓した求人情報を提案してもらえます。
複数の転職エージェントを併用することで、アドバイザーの質を比較することも可能。アドバイザーとの相性や、ミスマッチを事前に防げます。
また転職エージェントには、それぞれ得意な業界や職種、強みがあります。
- 「在宅勤務に強い」
- 「独占求人がある」
- 「オープンポジションが豊富」
オープンポジションとは、募集の時点では職種などを決めずに人材を求める形式の求人です。
引用:dodaチャレンジ
転職エージェント側も併用されることは理解しているため、隠さずに伝えて適切にサポートを受けましょう。
複数の転職エージェントに登録するメリットと注意点については、以下の記事をお読みください。
まとめ|使える転職リソースはなんでも使おう
本記事では障害のある方が転職活動を行う際に、ハローワークと転職エージェントの併用をオススメする理由について紹介しました。
- 障害者雇用の求人は少ないため、情報源の確保が重要
- ハローワークと転職エージェントの違いと強み
- 両サービスを併用する際のポイント
障害者雇用の求人は数が少ないため、求人情報の集め方がポイント。どちらか片方だけ使い、自分から情報を取りこぼす必要はありません。
使える転職リソースはなんでも使い、効率的に転職活動を進めましょう。
ハローワークと転職エージェントでは、役割や強みが異なります。ご自身の転職目的や状況に合わせて、メインで使うサービスを決めてください。
障害者の転職に特化したエージェントについては、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。