- 自分に合う求人がどこにあるか分からない
- 今の探し方だと、選択肢が少なすぎる…
- 応募しても、なかなか採用に繋がらない
発達障害がある私たちの場合、就職や転職では「いい求人情報を見つけること」自体に難しさを感じやすいです。
検索しても自分の求める条件に合致しなかったり、難しくて付いていけるか不安になったりと、なかなか応募できない人もいるのではないでしょうか。

そもそも求人が少なすぎて困ってる人もいるよ…。




本記事では発達障害のある方に向けて、求人情報の探し方を7つ紹介します。
求人を探すタイミングでは一つの情報源に固執せず、複数から仕事の情報を集めておきましょう。
転職意欲は、ときどきによって変わるもの。思い立ったときに求人を調べ始めるのではなく、日頃から少しずつ情報を集めておくと、すぐに行動へ移せます。
- 就職したいけど仕事の選択肢が少なすぎて不安
- キャリアアップしたくても良い仕事に巡り会えない
そんな方は本記事を、ぜひ最後までお読みください。
求人の情報源は状況や目的で使い分ける


求人を探すときは、状況や目的に合わせて複数の情報源を使い分けることが大切です。求人情報は掲載されている情報源によって、特徴や情報量が異なります。
例えばハローワークは、離職中の方が就職する段階での利用を想定しており、地域に密着した求人の傾向が強いです。
一方で転職エージェントは、キャリアアップを目指す方向けの非公開求人を扱うなど、それぞれに得意な領域があります。
ご自身の経験や次の仕事に求める条件などに合わせ、どの情報源をメインに使うか、どう組み合わせて使うかを考えることが大切です。
発達障害者の仕事の探し方7つ


発達障害のある方が利用できる、主な仕事の探し方を7つ紹介します。 それぞれ特徴が異なるため、自分に合った探し方を使い分けましょう。
情報源 | 転職エージェント | 求人サイト | ハローワーク | 就労移行支援の紹介 | 知人からの紹介やSNSの情報 | 直接検索 | スカウト |
---|---|---|---|---|---|---|---|
概要 | 障害者雇用のキャリアアップ転職に特に有効 専門的な知識を持ったアドバイザーがサポート 求人開拓や面接対策など支援が手厚くメリットが大きい | 自分のペースで検索、応募ができる 企業情報が掲載されており雰囲気をつかみやすい 転職エージェントと併用がオススメ | 公的機関で障害者向け「専門援助部門」もある 地域企業の求人が多く支援と連携が取りやすい 定期的に「合同面接会」が開催される | 企業と事業所の繋がりによる募集も可能性あり 就労移行支援は訓練期間があるため相性が悪い場合も 障害特性の理解からステップアップしたい人向け | 友人や知り合いからの求人情報を紹介してもらう方法 同じ障害を持つ人から情報収集も可能 転職活動のツールとしてではなく友人として相談しよう | GoogleやYahoo!で求人検索し応募 採用活動負荷軽減のため自社サイトでのみ募集する場合も 積極的なアプローチでライバル不在のチャンスもある | 企業側が条件に合う求職者を選び直接連絡する 障害者雇用ではatGPが提供している 求職者は登録しておくだけでOK |
スクロール | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
転職エージェントの求人紹介
発達障害のある方がキャリアアップを目指す場合、転職エージェントは欠かせないサービスです。転職エージェントは私たちの希望条件を確認したうえで、ニーズに合った求人を紹介してくれます。
転職エージェントとは、「転職したい方」と「人材を探している企業」の間に立ち、ベストなマッチングを実現するサービスです。
専任のアドバイザーが一人ひとりに寄り添い、転職活動を手厚くサポートします。
引用元:マイナビAGENT
障害者に特化した転職エージェントも存在し、経験豊富なアドバイザーが二人三脚でサポート。書類添削、面接対策なども助けてくれるため、働きながら転職活動を行う負担を軽くできます。
一方で担当者によっては、応募や内定後の意思決定を急かすケースがあります。いくつか登録したうえで、信頼できるアドバイザーかを見極めましょう。
多少のデメリットはあるにしても、サポートを受けながら転職活動を効率的に進められるメリットは大きいです。
在職中の方が次のキャリアを考える場合は、転職エージェントの利用を中心に活動することをオススメします。


求人サイトでの検索
求人サイトは様々な企業の求人が掲載されている、データベース型のウェブサイトです。発達障害者向けの求人を扱うサイトもあり、自分のペースで求人検索・応募ができます。
求人情報だけでなく、社員インタビューや企業の価値観も掲載しているのがポイント。より自分に合った求人を、じっくり探すのに最適です。
求人サイトから応募する場合、日程調整や面接対策は自分で行う必要があります。求人サイト単体で使うよりは、転職エージェントと併用して利用する方が効率的でしょう。
今すぐ転職したい方よりは、広く情報収集を行いたい方にオススメのサービスです。



転職エージェントが運営している求人サイトもあるよ!
ハローワークの利用
ハローワークは、厚生労働省が運営する公的な就職支援機関です。
発達障害がある方の場合は、「専門援助部門」という障害のある方向けのサポート窓口を利用できます。
多くのハローワークには、障がいのある人の就職を専門にサポートする「専門援助部門」があります。手話通訳の配置や専門家によるカウンセリングなどのほか、発達障がいのある人には「発達障がい者雇用トータルサポーター」と呼ばれる専門職員が置かれていることもあります。
引用元:ハーティサロン
ハローワークは地域密着型で、地元企業の求人を多く取り扱っているのが特徴です。
「就労移行支援」や「障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)」といった地域の支援機関とも連携しやすいため、サポートを受けながら安定就労を目指す方と相性が良いでしょう。
一方で、専門職や管理職といった、より高い専門性が求められる求人は少なめ。キャリアアップ目的で利用するには、少し物足りない場合があるかもしれません。
現実問題として大都市圏と地方では、求人の量・質ともに大きな差があります。
特に障害者雇用では差が顕著で、手帳の開示を諦めクローズで働く人も少なくありません。
地域の求人で物足りない場合は、引っ越しを視野に入れた方がいいこともあります。
- お住まいの地域でどんな求人があるのか?
- 自分の希望に沿った求人は豊富にあるか?
転職活動を始める前に、このポイントを必ず確認してください。
就労移行支援事業所の紹介
就労移行支援事業所では、事業所に直接企業から求人の情報が入ることがあります。
事業所の卒業生が活躍していたり、事業所と企業が長年良好な関係を築いていたりする場合に多いです。
事業所側が企業へ求人開拓を行うこともあるため、通所中の方は事業所の繋がりを活用しながら求人探しをしてみてください。
ただし就労移行支援は、訓練期間を経てから就職活動に入ることが多いです。「今すぐ働きたい」という方には向いていません。
時間をかけてご自身の障害特性への理解を深め、しっかりと準備をした上で就職したい方にはオススメの方法です。
知人からの紹介やSNSの情報
友人や知り合いといった人脈から、求人情報を得る方法も有効です。当事者同士の繋がりから、勤務先のリアルな環境について聞ける可能性もあります。
まずは身近な人に、転職を考えていることを相談してみるのも一つの手です。
ただし相手を「転職活動のツール」として見てしまうと、人間関係に影響が出る可能性もあります。誰に、どこまで話すかは慎重に考えましょう。
また、近年ではX(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで、企業や社員が直接募集をかけるケースも増えています。
普段使っているSNSで、時々情報収集してみるのも良いでしょう。
企業の公式アカウントや、noteの社員記事なども合わせてチェックしてください。
企業の公開求人を検索
GoogleやYahoo!といった検索エンジンを使って、企業の採用ページから直接応募する方法も一つの手。
私たちから電話やお問い合わせなどでアクションを取り、応募の許可が出たら応募書類を送付しましょう。
ハローワークや転職エージェントに求人掲載すると応募が殺到するため、自社のサイトだけで求人を公開している企業もいます。「良い人がいれば採用する」というスタンスのため、ライバル不在のなか選考を進めてもらうことも可能です。
穴場求人は頻繁に見つかるわけではないので、補助的な求人の探し方として頭に入れておきましょう。
スカウトサービスの利用
スカウトサービスはウェブサイトに職務経歴などを登録しておくと、興味を持った企業側から直接連絡が来る仕組み。求職者側は一度登録すれば、基本的には「待つ」だけで済みます。
自分では探せなかった優良企業や、想定していなかった職種から声がかかる可能性があるのが魅力です。
発達障害のある方が利用できるサービスとしては、「atGP」などがスカウト機能に対応しています。求人サイトや転職エージェントに登録する際に、もしスカウト機能があれば、合わせてONにしておくと良いでしょう。



スカウトは釣り糸を垂らしておくイメージ。


発達障害がある人の転職活動、ここで止まっていませんか?
- 書類が通らない → 何が悪いのか分からない
- 面接が怖い → 準備のやり方が合ってるか心配
- 仕事選びが不安 → 自分に合う職場って何?
こうした悩みは一人で抱え込まず、転職エージェントに頼ってOK!
- 書類添削+面接対策で合格率UP
- 特性に合う求人を一緒に選べる
- 日程調整や企業とのやりとりを代行
もちろん全て無料です。行き詰まる前に、まずは1件相談してみませんか?



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状況・目的別の使い分け方


求人情報の探し方は、私たちの状況や目的によって変わります。どんな目的で就職・転職をするのか、より条件に合う求人はどこで探せばいいかを整理しましょう。
初めて仕事を探す・再就職の場合
初めて仕事を探す、離職からの再就職を目指すといった「就職フェーズ」では、まず公的なサポートを頼るのが堅実です。
ハローワークの専門窓口で相談したり、必要に応じて就労移行支援事業所を利用したりと、支援を受けながら活動の土台を固めることをオススメします。
並行して求人サイトで求人情報に目を通し、「どんな仕事があるのか」という市場感を知っておくことも大切です。
転職エージェントの活用も選択肢に入りますが、注意点もあります。
社会人経験が少なかったり、離職期間が長かったりすると、経歴によっては「紹介できる求人がない」とサービスの利用を断られるケースも少なくありません。
もし転職エージェントに登録する際は、過度な期待はせず、試しに登録してみるくらいの感覚が良いでしょう。離職中の場合でも前職の経験から、求人案内を受けられる可能性は十分にあります。
経験を活かしたキャリアアップの場合
これまでの職務経験を活かして、より良い条件や役職を目指す「転職フェーズ」では、転職エージェントの活用が中心になります。
障害者雇用に特化したエージェントや、特定の職種・業界を扱うエージェントなどを使っていくと良いでしょう。
ご自身のスキルや実績を客観的に評価し、市場価値と照らし合わせながら活動を進めるのがポイントです。
また並行して、スカウトサービスに登録しておくのもオススメ。自分の経歴に興味を持った企業からのアプローチを待つことで、思いがけない優良企業との出会いや、自身の市場価値を測る機会に繋がります。
広く情報収集を行う場合は、興味のある業界の企業サイトや、SNSなどのアカウントもチェックしておくと選択肢が広がるでしょう。
障害の開示状況(オープン就労/クローズ就労)を変える場合
転職に合わせて発達障害の開示(オープン就労)・非開示(クローズ就労)を切り替える場合、求人の探し方は大きく変わります。
障害のあることを企業に開示して就職するオープン就労と企業に非開示で就職するクローズ就労があります。
引用元:LITALICOワークス
- オープン就労:障害者向け求人or一般求人へ開示して応募
- クローズ就労:一般・キャリア向け求人へ応募
障害の開示状況が変われば、使う情報源も変える必要があります。障害者向け求人で「障害を開示せず」は難しく、一般求人で障害を伝えながら働くのも難易度は高くなります。
まず障害者向け転職エージェントやハローワークの専門援助部門に相談しましょう。企業に求める配慮などを具体的にし、状況を整理しながら進めてください。
障害者専門ではなく一般の求人サイト・転職エージェントなどを利用します。受けていた配慮がなくても働けるか、セルフケアの準備が整っているかなど慎重に判断しましょう。
「転職で何を実現したいかの軸」を明確にして、オープン就労・クローズ就労は「そのために必要な手段だ」と落とし込むことが大切です。
転職活動でオープン就労・クローズ就労の両方を同時に進めていく場合は、求人ごとに障害の開示状況を管理することが必須。面接などで混乱しないよう、応募先のリスト管理をオススメします。
求人情報を探すうえでの注意点3つ


求人情報を探すうえで気を付けたい注意点を3つ紹介します。
多くの情報に振り回されたり、焦りや不安を感じたりしないためにも、視野を広く持って転職活動を進めましょう。
一つの情報源に固執しない
求人情報を探していくうえで、一つの情報源に固執しないことは非常に大切です。
例えばハローワークの求人だけをチェックしていると、求人数が足りず応募し尽くしてしまう場合があります。一社の転職エージェントから紹介を待ち続けるだけでは、「いつまでに転職」という目標をクリアできなくなる可能性もあるでしょう。
メインの情報源を決めたうえで、定期的に「他にもないかな?」と探してみることも必要です。
なかでも障害者雇用を中心に進める場合は、全体的に求人が少ないため、可能性を広げるためにも複数の情報源を確保しましょう。



求人検索は複数試してみて、自分に合うものを使おう!
条件を絞り込みすぎない
求人を探す際の「条件」を絞り込みすぎないことも重要なポイント。希望の条件を持つことは必要ですが、厳しくしすぎると応募できる求人が極端になくなってしまう可能性があります。
- 業界、職種
- 給与、休日
- 福利厚生、雇用形態
仕事に求める条件はさまざまです。
「これだけは絶対に譲れない」という条件と、「ある程度は妥協できる」という条件を自分の中で仕分けておき、柔軟に考えるようにしましょう。
特に未経験から新しい職種に挑戦する場合は、まず経験を積むことを優先し、条件面は少し目をつぶるといった割り切りが必要になることもあります。
自分だけで判断できない場合は、転職エージェントや支援者などの第三者にも、意見をもらいながら進めていきましょう。
自分のペースで継続する
転職活動は長期戦。自分のペースで継続して活動を進める視点も欠かせません。SNSなどで周りを見て焦ったり、早く結果を出そうと無理をしたりして、体調を崩したら元も子もないです。
私たちの場合は、体調や精神状態によって振れ幅が大きくなる人もいます。安定して淡々と続けること自体が、転職活動を進めていく重要な要素の一つ。
- 求人情報をサーチする曜日を固定する
- 疲れに気付いたら早めにオフの日を作る
- しんどいと思ったときのルーティンを決める
転職活動を継続するための、自分なりのルールを決めて取り組むのがオススメです。
大まかなスケジュールを立てたうえで、無理せず続けられるペースを模索していきましょう。



私が転職活動してたときは、月曜日に検索と決めていたよ!
【体験談】筆者が実践した就職・転職時の使い分け


求人検索ルートの扱い方や違いについて、筆者の実例を元に紹介します。
筆者個人のケースなので当てはまらない方もいるかもしれませんが、ぜひ参考にできるところを見つけてみてください。
無職からの就職活動
筆者が無職の状態から就職活動を行ったときは、ハローワークの障害者担当の方とやりとりをしながら求人に応募。
並行して障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)と連携してもらい、応募書類の添削や面接同行などはなかぽつに担当してもらいました。
就労移行支援は途中で辞めてしまった過去があるため、求人紹介などは受けていません。
転職エージェントは大手に1社だけ登録してみたものの、紹介できる求人がないと言われ諦めてしまった記憶があります。今思い返すと、1社だけでなく複数のエージェントに登録してみたら話が変わっていたかもしれません。
求人応募は障害者雇用だけでなく、一般求人へのクローズ応募、応募時に障害オープン、面接時に障害オープンなど複数のパターンを試しました。
当時は今よりも発達障害の認知度や理解がなかったため、一般求人への障害オープンは思った以上に良い反応が得られなかったです。
最終的にはハローワーク求人に掲載されていた事務職のパートで就職が決まりました。



書類選考に落とされまくって50社以上応募した記憶があるよ…。
キャリアアップ転職
筆者が在職中に転職活動を行ったときは、転職エージェントを中心に応募・選考を進めました。
ハローワークは開庁時間と勤務時間が被っていたため利用できず、一切使いませんでした。また知人やSNSは当時、発達障害を公表していなかったためこちらも利用していません。
基本は転職エージェントに紹介してもらった求人へ応募することが多かったです。
求人サイトで見つけた求人をアドバイザー経由で応募できるか確認してみたり、似たような条件の求人を探してもらったりもしていました。
在職中で日中に転職活動の時間を作れない人は、転職エージェントに頼って日程調整や事務手続きを代行してもらうと動きやすいです。



パートとはいえ勤務実績があるから話の進み方が早かった!
まとめ|「情報源の使い分け」で自分に合う求人を見つける
この記事では発達障害のある方が、自分に合う仕事を見つけるための求人情報の探し方について紹介しました。
- 7つの主要な「情報源」を使い分ける
- 就職・転職の状況によって最適解が変わる
- 一つの情報源に固執せず、視野を広く持つ
何より大切なのは、「今使っている情報源が全てではない」と頭に入れること。視野を広く持ち、場合によっては他の情報源に切り替えるのも戦略のひとつです。
何から動けばいいか迷った方は、まず「転職エージェントへの登録」が良いでしょう。今すぐ転職する人だけでなく、情報収集のために利用するだけでも問題ありません。
まずは転職エージェントとの相談でキャリアの方向性が固め、その軸で他の情報源も試してみる、という流れをオススメします。


発達障害がある人の転職活動、ここで止まっていませんか?
- 書類が通らない → 何が悪いのか分からない
- 面接が怖い → 準備のやり方が合ってるか心配
- 仕事選びが不安 → 自分に合う職場って何?
こうした悩みは一人で抱え込まず、転職エージェントに頼ってOK!
- 書類添削+面接対策で合格率UP
- 特性に合う求人を一緒に選べる
- 日程調整や企業とのやりとりを代行
もちろん全て無料です。行き詰まる前に、まずは1件相談してみませんか?



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