- 障害者雇用の求人って本当に少ない。内定取れなかったらどうしよう!
- キャリアアップ目指したいのに、ハローワークだと良い求人が無い…
- 障害者向けの求人情報ってどんなところから探したらいいんだろう?
障害者雇用は転職したくても、良い求人が見つからず動けない。特に障害者雇用は一般雇用と比較し情報が少なく、ステップアップすることは難しいんじゃないかと感じる方も多いもの。
本記事ではそんな方に向けて、障害者雇用の求人を探す方法を7つ紹介します。
詳しくは以下の7種類。
転職エージェント | 求人サイト | ハローワーク | 就労移行支援の紹介 | リファラル | 直接検索 | スカウト |
---|---|---|---|---|---|---|
障害者雇用のキャリアアップ転職に特に有効 専門的な知識を持ったコンサルタントがサポート 求人開拓や面接対策など支援が手厚くメリットが大きい | 自分のペースで求人検索、応募ができる 詳しい求人・企業情報が掲載されており自己PRを練りやすい 就職サポートは無いためエージェントと連携しながらの利用がオススメ | 公的機関で障害者向け「専門援助部門」もある 地域企業の求人が多く支援と連携が取りやすい 定期的に「合同面接会」が開催される | 企業と事業所の繋がりによる募集も可能性あり 就労移行支援は訓練期間があるため相性が悪い場合も 障害特性の理解からステップアップしたい人向け | 友人や知り合いからの求人情報を紹介してもらう方法 同じ障害を持つ人から情報収集も可能 転職活動のツールとしてではなく友人として相談しよう | GoogleやSNSで求人検索し自己応募 採用活動負荷軽減のため自社サイトでのみ募集する場合も 積極的なアプローチでライバル不在のチャンスもある | 企業側が条件に合う求職者を選び直接連絡する 障害者雇用ではatGPが提供している 求職者は登録しておくだけでOK |
本記事を読むことで求人情報の見逃しを減らし、希望に合った仕事を見つけられる可能性が高まります。
- 就職したいけど仕事の選択肢が少なすぎて不安
- キャリアアップしたくても良い仕事に巡り会えない
このような方はぜひ、本記事を最後までお読みください。
障害者雇用は求人探しが非常に重要
障害者雇用で就職・転職するには、求人探しが非常に重要な要素となります。障害者雇用は一般求人と比較すると求人数が圧倒的に少なく、職種の幅も狭いことがデメリット。その少ない求人に応募が殺到するため、すぐに募集が締め切られてしまうこともあります。
特にキャリアアップ向けの求人は数が少ないため、現職から次へステップアップしたい方は求人情報との接点を切らないようにしてください。
障害者雇用は地域による差が大きく、大都市圏と地方では大きな格差があります。地方在住で転居可能な方は、地域求人で物足りない場合、引っ越しも視野に入れた方がいいこともあります。
転職活動を始める前に
- お住まいの地域でどんな求人があるのか?
- 自分の希望に沿った求人は豊富にあるか?
などを確認してください。
障害者雇用の求人検索ルート7種類
障害者雇用の求人を探すには、以下7つの方法があります。
転職エージェント | 求人サイト | ハローワーク | 就労移行支援の紹介 | リファラル | 直接検索 | スカウト |
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障害者雇用のキャリアアップ転職に特に有効 専門的な知識を持ったコンサルタントがサポート 求人開拓や面接対策など支援が手厚くメリットが大きい | 自分のペースで求人検索、応募ができる 詳しい求人・企業情報が掲載されており自己PRを練りやすい 就職サポートは無いためエージェントと連携しながらの利用がオススメ | 公的機関で障害者向け「専門援助部門」もある 地域企業の求人が多く支援と連携が取りやすい 定期的に「合同面接会」が開催される | 企業と事業所の繋がりによる募集も可能性あり 就労移行支援は訓練期間があるため相性が悪い場合も 障害特性の理解からステップアップしたい人向け | 友人や知り合いからの求人情報を紹介してもらう方法 同じ障害を持つ人から情報収集も可能 転職活動のツールとしてではなく友人として相談しよう | GoogleやSNSで求人検索し自己応募 採用活動負荷軽減のため自社サイトでのみ募集する場合も 積極的なアプローチでライバル不在のチャンスもある | 企業側が条件に合う求職者を選び直接連絡する 障害者雇用ではatGPが唯一提供している 求職者は登録しておくだけでOK |
転職エージェント
障害者の方がキャリアアップを目指す場合、転職エージェントは欠かせない転職サービスです。転職エージェントはあなたの希望条件を聞きながら、ニーズに合った求人を多く紹介してくれる支援会社。
転職エージェントとは、「転職したい方」と「人材を探している企業」の
引用元:マイナビAGENT
間に立ち、ベストなマッチングを実現するサービスです。
専任のアドバイザーが一人ひとりに寄り添い、転職活動を手厚くサポートします。
転職活動を有利に進めたい求職者はもちろん、自社にマッチする人材が欲しい企業は、
転職エージェントを上手に活用することで転職や採用をスムーズに進められます。
障害者雇用に特化した転職エージェントも存在し、障害者雇用についての知識や経験が豊富なコンサルタントがサポートしてくれます。また転職エージェントは、求人開拓や書類添削、面接対策なども行ってくれるため、働きながら転職を目指す方の負担を軽くできます。
一方で転職エージェントは、採用されたら企業がエージェントに報酬を払うシステム。内定が出るタイミングで転職を迫られる場合もあることだけ要注意です。
そのデメリットを差し引いても、転職活動を有利に進められるメリットはとても大きいです。在職者が次のキャリアを考えた場合、転職エージェントの利用を中心として、サービスを使い倒すことをオススメします。
求人サイト
求人サイトは企業が掲載費を支払い、求人を掲示するデータベースサイトです。障害者雇用専門の求人サイトもあり、求職者は自分のペースで求人検索・応募が可能。転職エージェントが運営している場合もあります。
掲載求人は大手企業のものが多く、大企業の障害者部門や特例子会社を狙っている方にオススメ。転職エージェントやハローワークと違い就職サポートがないため、自力で書類のブラッシュアップや面接対策をしなければいけません。
掲載求人は募集背景や先輩インタビューなどの企業情報が詳しく載っていることが多いため、志望動機や自己PRなどを考えやすいのも特徴のひとつ。求人サイトを使った就職・転職をする場合は、書類の作り込みに時間をかけると良いでしょう。
求人サイトは単体で使うよりも、転職エージェントと並行しながら使うことをオススメします。
転職エージェントが運営している求人サイトもあるよ!
ハローワーク
ハローワークは厚生労働省が運営する公的な就職期間。発達障害者の場合は「専門援助部門」という障害者の方向けのサポートもあります。
多くのハローワークには、障がいのある人の就職を専門にサポートする「専門援助部門」があります。手話通訳の配置や専門家によるカウンセリングなどのほか、発達障がいのある人には「発達障がい者雇用トータルサポーター」と呼ばれる専門職員が置かれていることもあります。
引用元:ハーティサロン
ハローワークは地域密着型で、地域企業の求人を取り扱うことが多いです。大企業よりは中小企業向け。就労移行支援や障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)などの支援機関と連携が取りやすく、サポートを受けながら安定就労を目指す方と相性が良いでしょう。
ハローワークは定期的に、障害者を雇用したい企業を集め「合同面接会」を開催しています。企業と書類選考を介さず面接できる機会のため、ぜひ活用してみてください。
一方で在職中の方がキャリアアップの為に使うとなると、少し物足りない場合があります。次のステップを考えている方は前述した求人サイト・転職エージェントなどを利用することをオススメします。
就労移行支援の紹介
就労移行支援は事業所へ直接、企業から求人の情報が入ることがあります。卒業生の方が活躍している場合や、事業所と企業が長い付き合いのある場合に多いです。
また就労移行支援が企業へ求人開拓をすることもあるため、利用者の方はぜひ事業所のつながりを活用しながら求人探しをするようにしてください。
ただし就労移行支援の利用は、就職活動まで訓練期間があるため今すぐ企業に応募したい方とは相性がよくありません。時間をかけて障害特性を理解し、しっかりした準備をしたのちに就職したい方は利用してみることをオススメします。
リファラル
リファラルは友人や知り合いなどの人脈から、求人情報を得る方法です。障害者雇用の場合、同じ障害を持つ方同士のつながりから勤務先の募集状況を聞ける可能性があります。
まず身近な人に転職を考えていることを伝え、相談してみることが大切。また障害者雇用について詳しい方が近くにいる場合、情報交換をしてみることも有効です。
ただしあくまで友人としての付き合いの中での話。転職活動のツールとして見てしまうと、人間関係に溝ができてしまう可能性もあります。誰に相談するか、本当に話していいのか、しっかりと考えてから話を聞くといいでしょう。
直接検索
GoogleやSNSなどで直接求人情報を検索し、自分で応募する方法です。求職者側から電話やお問い合わせなどでアクションを取り、応募の許可が出たら応募書類を送付します。
ハローワークや転職エージェントなどに求人を掲載すると応募が殺到するため、自社サイトのみ求人掲載し「良い人がいれば都度、検討する」という企業もあります。
特に中小企業は人事・労務部門の担当者が少人数であることが多いため、頻繁に求人掲載すると他の業務が回らなくなることもあります。待ちのスタンスの企業に対して積極的に連絡を取ることで、ライバル不在のなか選考を進めてもらうことも可能です。
また近年ではSNSを使い、企業公式や企業内で働いている社員の方が募集する形が増えてきています。TwitterやInstagramなど普段使っているSNSで、たまに情報収集してみることをオススメします。
私もTwitterで求人募集を見かけたらRTするようにしてるよ!
スカウト
スカウトは企業側が求職者リストの中から条件に合う人を選び、直接連絡を取る採用手法です。求職者側はレジュメを登録しておくだけでOK。企業側が採用を進めるにあたり、求職者リストの中から条件に合いそうな人を探して連絡を取ります。
障害者雇用においては「atGP」がスカウトサービスに対応しています。atGPは求人サイト・転職エージェントとしても使えるマルチプレイヤー。障害者雇用の求人探しで登録するときに合わせて、スカウト機能もONにしておきましょう。
スカウトは釣り糸を垂らしておくイメージ。
求人探しの注意点
障害者雇用の求人検索では、以下のような注意点があります。
- 一つの検索手段に固執しない
- 情報収集は継続的に行なう
- 条件を絞り込みすぎない
自分に合いそうな求人を見逃さずキャッチするために、あなたの状況や生活リズムと合うものを複数取り入れていきましょう。
一つの検索手段に固執しない
求人情報はひとつの手段だけにとらわれず、複数の検索ルートを持つことが大切です。
例えばハローワークの求人のみに限定してしまうと、求人サイトや転職エージェントを使って「お金を出してでも雇用を進めたい!」という企業の情報をキャッチできなくなります。
一方でアレもコレもと手を出しすぎると、仕事や生活に影響が出てしまうリスクもあります。まずは幅広く様々な情報源を触ってみて、自分の生活リズムやスタイルと合う手段のみ継続するといった方法も良いでしょう。
求人検索は複数試してみて、自分に合うものを使おう!
情報収集は継続的に行う
求人検索の情報収集は、一度で完結するものではありません。「採用は水物」と言われており、中途採用やキャリアアップ求人募集は日によってコロコロと変わります。
みず‐もの〔みづ‐〕【水物】 そのときの条件によって変わりやすく、予想しにくい物事。
引用元:goo辞書
そのため定期的に求人情報を確認する、転職エージェントとこまめなメールのやり取りを行なうなど、常に求人情報と接点を持っておくといいでしょう。
求人検索を続けるうちに「この会社はいつも募集してるぞ?」「この企業名見たことないから新規かも」などの発見もあります。
就職・転職活動をする際は、求人の情報収集をルーティンに組み込むことをオススメします。
私が転職活動してたときは、月曜日に検索と決めていたよ!
条件を絞り込みすぎない
障害者雇用の求人探しにおいて、条件を絞り込むことは大切。しかし条件を厳しくしすぎると、応募できる求人がなくなってしまう可能性があります。
- 業界
- 職種
- 給与
- 休日
- 福利厚生
- 雇用形態
全てを厳しく設定してしまうと、どうしても対象となる求人は少なくなってしまうもの。どうしても妥協したくない条件と、ある程度は妥協も視野に入れる条件を仕分けて柔軟に考えていきましょう。
特に未経験の方が就職する場合は、経験者と比べられてしまいます。目をつぶれるところは我慢して、雇用実績を積むためと割り切る覚悟も必要です。
自分だけで判断できない場合は、転職エージェントや支援者の方と相談しつつ、職場定着と実務がこなせる範囲で求人を見つけていきましょう。
筆者の就職・転職活動のケース
求人検索ルートの扱い方や違いについて、筆者の実例を元に紹介します。
- 無職からの就職活動
- 在職中のキャリア転職
筆者個人のケースなので当てはまらない方もいるかもしれませんが、ぜひ参考にできるところを見つけてみてください。
無職→就職活動
筆者が無職の状態から就職活動を行ったときは、ハローワークの障害者担当の方とやりとりをしながら求人に応募していました。また並行して障害者就業・生活支援センター(なかぽつ)と連携してもらい、応募書類の添削や面接同行などはなかぽつに担当してもらいました。
就労移行支援は途中で辞めてしまった過去があるため、求人紹介などは受けていません。
転職エージェントは大手に1社だけ登録してみたものの、紹介できる求人がないと言われ諦めてしまった記憶があります。今思い返すと、1社だけでなく複数のエージェントに登録してみたら話が変わっていたかもしれません。
求人応募は障害者雇用だけでなく、一般求人へのクローズ応募、応募時に障害オープン、面接時に障害オープンなど複数のパターンを試しました。当時は今よりも発達障害の認知度や理解がなかったため、一般求人への障害オープンは思った以上に良い反応が得られなかったです。
最終的にはハローワーク求人に掲載されていた事務職のパートで就職が決まりました。
書類選考に落とされまくって50社以上応募した記憶があるよ…。
在職→キャリア転職
筆者が在職中に転職活動を行ったときは、転職エージェントを中心に応募・選考を進めました。
ハローワークは開庁時間と勤務時間が被っていたため利用できず、一切使いませんでした。また知人やSNSは当時、発達障害を公表していなかったためこちらも利用していません。
基本は転職エージェントに紹介してもらった求人へ応募することが多かったです。ときどき求人サイトで見つけた求人についてアドバイザーに情報がないか聞いてみたり、並行してエージェントにも案件が出ていないか確認してもらったりもしていました。
在職中で日中に転職活動の時間を作れない人は、転職エージェントに頼って日程調整や事務手続きを代行してもらうと動きやすいです。
パートとはいえ勤務実績があるから話の進み方が早かった!
クローズ就労も視野に入れる
障害者雇用の求人は一般求人と比較し、非常に少ない傾向です。特に職種は限定的で「どうしてもやりたい職種がある」という方にとっては、厳しい環境かもしれません。
もし働きやすさよりも希望職種を優先したい思いがあるなら、障害者雇用だけでなく一般求人へのクローズ転職も視野に入れましょう。
障害のあることを企業に開示して就職するオープン就労と企業に非開示で就職するクローズ就労があります。
引用元:LITALICOワークス
ただしクローズ就労の場合は、自分がどんな状況で不具合を起こしやすいか分析し、対策を取ることが必須。障害者雇用よりもシビアな環境かもしれません。合理的配慮とやりたいことを天秤にかけ、それでもクローズを選択する際は転職エージェントを上手く使いながら転職活動を進めてください。
まとめ|数が少ない障害者枠こそ情報が大事
本記事では自分に合う仕事を見つけるために、障害者雇用の求人を探す方法を7つ紹介しました。
- 求人の数が少ない障害者雇用は情報がとても重要
- 筆者は無職→ハローワーク、キャリア転職→エージェントがメイン
- 障害者雇用にやりたい仕事が見つからなければクローズも視野に
障害者雇用は求人の数が少なく、ひとつの求人に対して多くの人が応募しがち。情報収集をしておかないと、チャンスを見逃してしまう可能性もあります。
情報源はひとつだけにこだわらず、複数の媒体をうまく使い分けながら求人検索をしてみてください。