プロフィールを登録すると、企業からのアプローチを受けられる「スカウトサービス」。一般向けだけでなく、障害者に特化したサービスもあります。
待つだけでスカウトが届くため、忙しくて求人を探せない方におすすめ。転職活動にがっつり時間を使わなくても、手軽に転職市場や可能性を探れます。
しかし、ただ登録して待っているだけでは、希望に近い求人情報は手に入りにくいです。
本記事では、発達障害がある方におすすめのスカウトサービスと、採用担当者の目に留まるプロフィールの具体的な書き方を紹介します。
結論からお伝えすると、プロフィール前半の作り込みが最も重要。企業の担当者はプロフィールを最後まで読まないことが多いため、職務経歴や概要文だけでも良さが伝わるように書きましょう。
転職に向けて可能性を探りたい方は、ぜひ本記事を最後までお読みください。


スカウトサービス付き求人サイトおすすめ7選

発達障害のある方の転職活動で役立つ、スカウト機能付きの求人サイトを7社紹介します。
本記事で紹介するサービスは「障害者向け」と「一般向け」の2種類。求人検索とスカウト受信だけでなく、さまざまなツールが使えるサービスもあります。
ご自身の状況に合わせてサービスを使い分けながら、転職活動を進めましょう。
サービス名 | ![]() atGP転職 | ![]() フォーキャリー | ![]() デコボコエージェント | ![]() パラちゃんねる | ![]() doda | ![]() ミイダス | ![]() openwork |
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対象者 | 障害者向け | 障害者向け | 障害者向け | 障害者向け | 一般向け | 一般向け | 一般向け |
公開求人数 | 1,348件 | 346件 | 36件 | 831件 | 248,074件 | 非公開 | 101,463件 |
スカウト形式 | 求人サイト運営が送付 | 企業から直接送付 | 企業から直接送付 | 企業から直接送付 | 企業から直接送付 転職エージェント紹介 | 企業から直接送付 | 企業から直接送付 転職エージェント紹介 |
料金 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
特徴 | 障害者雇用の最大手。サポートが手厚い | 看護師などによる「定着支援」で安心サポート | 発達障害に特化。特性に配慮した求人多数 | 精神・発達障害の情報サイト。コラムが魅力 | 日本最大級の求人数。スカウトの質は様々 | 無料で使える自己分析ツールが精密で便利 | 国内最大級の社員口コミ掲載。企業研究に最適 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
atGP転職

「atGP転職」は、株式会社ゼネラルパートナーズが運営する障害者向け求人サイトです。
最大の特徴は、atGP転職の運営スタッフがあなたのプロフィールを確認し、経歴に合う求人を厳選してスカウトしてくれること 。企業との間に専門家が入ることでミスマッチが減り、質の高い求人に出会いやすくなっています 。
面接確約の「プラチナスカウト」機能もあり、サポートを受けながら着実に転職活動を進めたい方におすすめです 。
サービス名 | atGP転職 |
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対象者 | 障害者向け |
公開求人数 | 1,348件 |
スカウト形式 | 求人サイト運営が送付 |
料金 | 無料 |
特徴 | 障害者雇用の最大手。サポートが手厚い |
運営会社 | 株式会社ゼネラルパートナーズ |
フォーキャリー

「フォーキャリー」は、株式会社フォープランが運営する障害者向け求人サイトです 。
入社後の「職場定着支援」に特化しているのが最大の特徴で、専門家による長期的なサポートがポイントです 。看護師や公認心理師といった専門職が、転職後の安定就労を支えてくれます 。
転職活動だけでなく、入社後に長く働き続けられるか不安な方に、特におすすめのサービスです。
サービス名 | フォーキャリー |
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対象者 | 障害者向け |
公開求人数 | 346件 |
スカウト形式 | 企業から直接 |
料金 | 無料 |
特徴 | 看護師などによる「定着支援」で安心サポート |
運営会社 | 株式会社フォープラン |
デコボコエージェント

「デコボコエージェント」は、デコボコベース株式会社が運営する障害者向け求人サイトです。
発達障害(ニューロダイバーシティ)のある方に特化しているのが最大の特徴で、専門的な知見に基づいたサポートがポイントです。あなたの障害特性を深く理解した上で、強みを活かせる優良求人のスカウトが届きます。
自分に合う仕事が分からず悩む発達障害の方にとって、心強い味方となるサービスです。
サービス名 | デコボコエージェント |
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対象者 | 障害者向け |
公開求人数 | 36件 |
スカウト形式 | 企業から直接 |
料金 | 無料 |
特徴 | 発達障害に特化。特性に配慮した求人多数 |
運営会社 | デコボコベース株式会社 |
パラちゃんねる

「パラちゃんねる」は、特定非営利活動法人こんぺいとう企画が運営する障害者向け求人サイトです。
精神・発達障害のある方向けの情報サイトが母体で、NPO法人が運営しているのが最大の特徴。求人サイトや転職だけでなく、当事者への情報提供やコミュニティ支援に主軸を置いています。
理解のある企業と繋がりたいと考える方におすすめのサービスです。
サービス名 | パラちゃんねる |
---|---|
対象者 | 障害者向け |
公開求人数 | 831件 |
スカウト形式 | 企業から直接 |
料金 | 無料 |
特徴 | 精神・発達障害の情報サイト。コラムが魅力 |
運営会社 | 特定非営利活動法人こんぺいとう企画 |
doda

「doda」は、パーソルキャリア株式会社が運営する日本最大級の総合転職サイトです 。
圧倒的な求人数が最大の特徴で、幅広い選択肢の中から可能性を探れる点がメリットです 。一方で、スカウトにはシステムによる自動送信も多く含まれるため、質にはばらつきがあるのが気になるポイント。
クローズ就労やグレーゾーンで、とにかく多くの求人に触れたいという方におすすめです。
サービス名 | doda |
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対象者 | 一般向け |
公開求人数 | 248,074件 |
スカウト形式 | 企業から直接送付 転職エージェント紹介 |
料金 | 無料 |
特徴 | 日本最大級の求人数。スカウトの質は様々 |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
ミイダス

「ミイダス」は、パーソルグループのミイダス株式会社が運営する転職サイトです。
登録時に受ける無料の「コンピテンシー診断」が最大の特徴で、自身の強みや向いている仕事を客観的なデータで知れる点がポイントです。診断結果を基に、あなたに興味を持った企業から面接確約のオファーが直接届きます。
「アピールできる強みが分からない」と悩んでいる方が、自己分析の第一歩として使うのに最適なサービスです。
サービス名 | ミイダス |
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対象者 | 一般向け |
公開求人数 | 非公開 |
スカウト形式 | 企業から直接送付 |
料金 | 無料 |
特徴 | 無料で使える自己分析ツールが精密で便利 |
運営会社 | ミイダス株式会社 |
openwork

「openwork」は、オープンワーク株式会社が運営する、社員口コミを中心とした求人サイトです。
国内最大級の社員口コミデータが最大の特徴で、企業のリアルな内情を調査できるのがポイント。Web履歴書を登録しておけばスカウトも届きますが、他のサービスで受け取ったスカウト企業の評判を、ここで調べるという使い方も効果があります。
応募前に企業の「本当の姿」を知り、ミスマッチを防ぎたい方におすすめツールです。
サービス名 | openwork |
---|---|
対象者 | 一般向け |
公開求人数 | 101,463件 |
スカウト形式 | 企業から直接送付・転職エージェント紹介 |
料金 | 無料 |
特徴 | 国内最大級の社員口コミ掲載。企業研究に最適 |
運営会社 | オープンワーク株式会社 |
スカウトサービスの選び方

スカウトサービスの中から自分に合ったサイトを選ぶには、以下のポイントに注目しましょう。
- スカウト機能の使いやすさ
- 求人サイトとしての求人数と質
- 付属サービスの豊富さ
求人サイトはそれぞれ特徴があり、登録している企業も異なります。転職の目的や意欲に合わせて、使い分けながら活用しましょう。
スカウト機能の使いやすさ
ストレスなく転職活動を続けるためには、スカウト機能そのものの使いやすさが重要です。
- 在職中の活動に必須の「ブロック機能」
- 応募前に興味を伝えられる「いいね機能」
- 大量の通知に埋もれない「絞り込み機能」
在職中の方であれば、職場にスカウト登録を知られないように「ブロック機能」は必須。
大量に届くスカウトから条件に合うものだけを見るための「絞り込み機能」や、少し気になる求人を応募せずに保存しておく「気になる・いいね機能」なども、効率的に転職活動をするには便利です。
まずはいくつかの求人サイトに登録し、ご自身が直感的に使いやすいと感じるサービスに絞り込むと良いでしょう。
求人サイトとしての求人数と質
公開している求人数や質は、サイトの信頼性を測るための重要なポイントです。母体となる求人サイトの質が高ければ、それだけ活発にスカウトを行う企業も多くなります。
- 絞り込みを使わずに検索して全体の求人数を見る
- 最新の求人がいつ更新されたかを確認する
- 運営企業の実績やプライバシーポリシーなどの評価を見る
検索機能やスカウト確認ページが使いやすいか、障害がある人に合わせた作りになっているかなどの、「利用者視点」で作られていることもポイント。
いろいろな角度から求人サイトを確認し、信頼できる媒体かどうかを見極めることが大切です。
付属サービスの豊富さ
スカウト機能以外の「+α」で、どのような付属サービスがあるかも見ておきたいポイントです。
たとえば、専門の担当者が求人紹介から面接対策までサポートする「転職エージェント機能」や、セルフチェックで強みや傾向を把握できる「自己分析ツール」などがあります。
ご自身の転職意欲や必要なサポートに応じて、スカウト以外の機能も活用することをおすすめします。
スカウトサービスをおすすめしたい人の特徴

スカウトサービスは、特に以下のような方におすすめのツールです。
- 求人を探す時間やエネルギーがない
- 自分の市場価値を客観的に知りたい
- 転職エージェント以外の選択肢を探している
スカウトサービスの大きな特徴は、登録しておけば「待つだけで選択肢が広がる」こと。自分から積極的に動くのが難しい状況でも、プロフィールを入力しておくだけで情報収集が可能です。
求人を探す時間やエネルギーがない
スカウトサービスは、求人を探す時間やエネルギーが足りない方におすすめです。障害がある人のなかには、普段の生活以上の活動量を作るのが難しい方もいます。
通常の転職活動の場合、選考を受けるステップは以下4つ。
- 求人サイトで検索して求人情報情報を得る
- 求人同士を比較し応募する求人を選ぶ
- 応募書類を整えて求人に応募する
- 面接などの日程を調整する
スカウトを使うと、負担の大きい「求人を検索し、比較する」ステップをせずに済みます。
気になるスカウトが来たときに、すぐ応募へと進むことが可能。あなたは「応募するかどうか」の判断に集中できるため、時間や頭のリソースを抑えられます。
時間や余裕がないけど転職活動を始めたいという方に、スカウトサービスは効果的なツールです。
自分の市場価値を客観的に知りたい
「自分の経歴が他の企業からどう評価されるか知りたい」という方にも、スカウトサービスは有効です。もし現職に大きな不満がなくても、登録して情報を得ておくだけで視野を広げる価値があるでしょう。
スカウトサービスにプロフィールを登録しておけば、以下のような客観的な視点が手に入ります。
- どのような業界・企業が興味を持つのか
- どのくらいの年収や役職でオファーが届くか
- 自分の障害内容でも受け入れられるのか
届いたスカウトの内容を分析することで、転職市場のなかでのご自身の需要や、キャリアアップの可能性を客観的に把握できます。現職を続けるか、転職に踏み切るかを決めるための、ひとつの判断材料となるでしょう。
発達障害がある人の採用実績があるかなど、障害者への受け入れ状況も確認できるとなお良いです。
転職エージェント以外の選択肢を探している
転職エージェント主導の転職活動は効率的ですが、進め方やペースが早すぎると感じる方もいます。「エージェントを使うほど転職意思が固まっていない」という段階の方もいるでしょう。
自分のペースで情報収集できるという見方からも、スカウトサービスの方が相性のいい人もいます。
スカウトサービスはとりあえずプロフィールだけ入力しておき、時間が空いたときに修正していくようなペース配分でも十分使えます。
スカウトサービスに登録するメリット

スカウトサービスに登録しておくと、以下のようなメリットが得られます。
- 待っているだけで企業から声がかかる
- 自分の市場価値を客観的に把握できる
- プロフィール更新・応募にかかる手間が少ない
待っているだけで企業から声がかかる
スカウトサービスの大きなメリットは、転職活動のなかでも手間がかかる「求人を探す」「求人を比較する」作業を省略できること。
- プロフィールを登録して待つだけでOK
- 企業から直接声がかかる可能性がある
- スキマ時間にメールを確認するだけで視野が広がる
自分から積極的に動くのが難しい方の場合でも、スカウトに登録しておけば求人が手元に届きます。
スキマ時間に興味のあるスカウトを読み、希望に合いそうな求人だけ応募可能。少ない時間で、効率的に転職活動を進められます。
自分の市場価値を客観的に把握できる
スカウトサービスに登録すれば、自分がどんな企業・求人に需要があるのかという「市場価値」を把握できます。
手元に届くスカウトメールの傾向から、以下を分析可能。
- 届きやすい求人の職種・業界
- 年収や雇用形態などの条件面
- プロフィール内で評価された経験・スキル
今すぐ転職したい方でなくても、スカウトの傾向から「市場価値」を把握するために使うのをおすすめします。職務経歴や職種・スキルを記入することで、転職市場で通用する能力・経験かどうかを判断できます。
自己分析の一環として登録しておけば、いざ転職を目指す際にスムーズな活動へ移れるでしょう。
プロフィール更新・応募にかかる手間が少ない
一度プロフィールを登録すれば、その後の管理の手間が少ないこともスカウトサービスの魅力です。
- プロフィールは一度作れば複数サイトで使い回せる
- プロフィールの更新もコピー&ペーストでOK
- サイト内で応募履歴の管理が完結して分かりやすい
スカウトサービスは転職エージェントと比べて、やりとりにかかる負担が少なめ。プロフィールの更新も企業との連絡も、基本的にサイト内で完結します。
転職活動にありがちな「管理疲れ」を起こしにくいのもポイント。すぐに転職するつもりがなくても、最小限の手間で、常にアンテナを張っておくことが可能です。
スカウトサービス利用時の注意点

スカウトサービをより効果的に使うためには、注意点も理解しておくことが大切です。
- 希望通りのスカウトが来るとは限らない
- プロフィールの充実度が結果を左右する
- スカウトを受けても不採用になる場合がある
希望通りのスカウトが来るとは限らない
登録したからといって、必ず希望通りのスカウトが届くとは限りません。
- 興味のない定型文スカウトが大量に届く
- 届いたスカウトを自分で見極める手間がかかる
- 経歴やスキルによってはスカウトが来ないことも
スカウトは「待ち」の転職サービス。すぐに良いスカウトが来ない時でも、焦らず様子を見ることが大切です。
定期的にプロフィールを見直し、内容を充実させていく作業も効果的。担当業務などの情報が変わったときは、紹介文のメンテナンスもしましょう。
プロフィールの充実度が結果を左右する
スカウトサービスでは、プロフィールが「Web上の履歴書・職務経歴書」そのもの。採用担当者はプロフィールだけであなたを判断するため、情報の充実度が、届くスカウトに大きく影響します。
- プロフィール情報が少ないと、検索結果に表示されにくい
- 届くスカウトの「量」だけでなく「質」も変わる
- 経歴を詳しく書くほど、希望とのミスマッチが減る
「書くのが大変」「アピールできる実績がない」と感じるかもしれません。しかし、最初から完璧なプロフィールを目指す必要はないです。
まずは書ける範囲から埋めていき、少しずつ読みやすくなるように修正を繰り返していきましょう。
スカウトを受けても不採用になる場合がある
スカウトが届いたとしても、必ず内定になるとは限りません。
企業がスカウトを送る時点での温度感は、多くの場合、以下のような段階です。
- 企業があなたに興味を持った
- スキル・能力が求人と合いそう
あくまで選考基準をクリアしただけと受け取り、通常の応募と同様にしっかりと面接の準備を行いましょう。
スカウト1通1通に過度な期待をせず、選考のひとつとして冷静に臨むことが大切です。
スカウトサービス登録の手順
希望する職種や勤務地、年収などを設定します。在職中の方は、現在の勤務先を非公開にするブロック機能も必ず確認しましょう。
これまでの職務経歴やスキル、自己PRなどを入力します。ここで内容を充実させることが、質の高いスカウトに繋がる最も重要なポイントです。
登録後も、定期的にプロフィールを見直して情報を最新の状態に保ちましょう。最終更新日が新しいと、採用担当者の検索結果で上位に表示されやすくなります。
プロフィールの基本的な書き方

スカウトサービスのプロフィールは、あなたの「顔」となる最も重要な文章です。採用担当者はプロフィールを見て、あなたに声をかけるかどうかを判断します。
最初から完璧を目指す必要はありませんので、まずは書ける範囲から一つずつ埋めていきましょう。
- 職務要約(サマリー)
- 職務経歴
- スキル・資格
- 自己PR
- 障害情報
プロフィールの作り方は、職務経歴書の書き方と共通する点が多くあります。行き詰まった場合は、以下の記事も参考にしてください。
職務要約(サマリー)
職務要約は、採用担当者があなたのプロフィールで最初に目を通す項目です。
採用担当者は多くの候補者をチェックするため、一人一人に時間をかけられません。まず要約文だけを読み、続きを読むか判断するケースもあります。
職務要約だけでも、あなたがどのような仕事を経験してきたか分かるように記載することが大切です。
職務要約には、以下の要素を盛り込みましょう。
- これまでの経歴と実績の要約
- 最もアピールしたい強みやスキル
- 企業にどう貢献できるかの意思表示
文字数は300文字程度に凝縮。読みやすいように途中で文を区切りながら、簡潔にまとめましょう。さっと流し読みしただけでも、要点が分かるような書き方がおすすめです。
職務経歴
職務経歴は、あなたの実務能力と経験を具体的に伝える、プロフィールの中核です。スカウトサービスの入力フォームは項目がことも多いですが、単なる情報の穴埋めと捉えず、以下のポイントを意識して、採用担当者に伝わる文章を作成しましょう。
- 在籍期間、企業名、事業内容
- 所属部署、担当した業務内容
- 具体的な実績や、業務での工夫
特に実績は、「売上を15%向上させた」「問い合わせ件数を月30%削減した」のように、具体的な数字を用いて示しましょう。数字を使うとあなたの貢献度が客観的に伝わり、説得力が増します。
スキル・資格
スキルや資格は、採用担当者がキーワード検索であなたを見つけるための目印になります。能力を測る客観的なデータにもなるため、忘れずに記載しましょう。
- PCスキル(Word、Excelなど)や専門ツールの習熟度
- 保有資格(正式名称で記載)
- 応募職種に直結する実務経験
応募する求人に関連性の高いものから順に記載し、あなたの専門性を分かりやすく伝えることが大切です。
受験して手に入れる資格だけでなく、ツールやソフトの使用経験も盛り込みましょう。「業務として生成AIを使えるか」などの、トレンド要素を盛り込むのも効果的です。
自己PR
自己PRは、あなたの強みや経験が「企業にとってどう役立つか」を伝え、採用するメリットを提案する項目です。
PREP法などの「型」を使いながら、企業の視点に立って内容を考えるのがポイント。ご自身の経歴のなかで、何をどのように伝えたら魅力的に映るか整理することが大切です。
「ポータブルスキル」とは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのことです。
引用:厚生労働省
より詳しい書き方や例文については、以下の記事で解説しています。
障害情報
障害者向けのスカウトサービスでは、ご自身の障害について入力するスペースを設けている場合があります。企業へ伝わりやすくするため、以下3つの要素に分けて情報を整理すると良いでしょう。
項目 | 書くこと | ポイント |
---|---|---|
障害の基本情報 | 診断名、障害者手帳の種類・等級など | 事実を客観的かつ簡潔に記載。 |
障害の状況と自己対処 | 特性による苦手なことと、それに対して工夫していること | 「できないこと」だけでなく、対応策をセットで伝えて「任せきりでないこと」をアピール。 |
企業にお願いしたい配慮 | 自己対処だけでは難しく、安定就労のためにサポートをお願いしたいこと | 入社後のミスマッチを防ぐ最重要項目。具体的な場面を想定して伝える。 |
配慮事項を伝える際は、単なる「お願い」ではなく、「能力を最大限に発揮するための提案」とすることが重要です。「特性により●●が不得意ですが、××で自己対処しています。△△(配慮)をいただければ、より貢献できます」という構成で伝えると、企業側は前向きに検討しやすくなります。
特性と配慮については、以下の記事も参考にしてください。
スカウト受信率を高めるプロフィールのコツ

プロフィールの項目を埋めたら、採用担当者の目に留まるための「コツ」を実践しましょう。多くの応募者から採用担当者の目に留まるため、さらに一歩進んだ「アピール」が大切です。
魅力的なプロフィールに磨き上げるためのポイントを5つ紹介します。
- 採用担当者が使うキーワードを盛り込む
- 実績は具体的な数字で示す
- 長所や特性はポジティブに表現する
- 短時間で伝わるよう簡潔に書く
- 定期的に更新してアクティブに見せる
採用担当者が使うキーワードを盛り込む
採用担当者は、特定のスキルや経験を持つ人材をキーワードで検索します。近年では採用管理システムを使って、応募書類を自動でスクリーニングする企業も増えています。
- 事務職:「効率化」「社内調整」「マニュアル作成」など
- 営業職:「目標達成」「顧客フォロー」「企画提案」など
- 製造職:「品質管理」「安全意識」「改善」など
応募する職種の求人票を参考に、関連するキーワードをプロフィールに自然な形で盛り込むことで、採用担当者の目に留まる確率が上がります。
実績は具体的な数字で示す
あなたの貢献度を客観的に伝え、説得力を持たせるためには、実績を具体的な数字で示すことが不可欠です 。
- 改善前:法務として契約書のレビューや、リスクマネジメントの相談に対応していました。
- 改善後:法務として月間30件以上(うち英文1割)の契約書をレビューし、リスクマネジメントの相談を月20件以上対応していました 。
担当した業務内容に、管理した人数や予算規模、改善率といった具体的な数字を加えられないか、見直してみましょう。
長所や特性はポジティブに表現する
自身の長所や障害特性は、伝え方次第で強力なアピールになります。企業側のメリットになるよう、ポジティブな表現に言い換える「リフレーミング」を意識しましょう。
特性(弱み) | 強みへの言い換え(リフレーミング) |
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こだわりが強い | 品質の高さ、徹底した管理能力 |
過集中 | 高い集中力、複雑な課題への没頭力 |
衝動性・多動性 | 行動力がある、新しいことへの挑戦意欲 |
独特の発想 | 既存の枠にとらわれない視点、独創性 |
自分の特性が求人内容とどう結びつくかを伝えることで、採用担当者はあなたが活躍する姿を具体的にイメージしやすくなります。
大切なのは、言い換えた強みが「応募先でどう活かせるか」をセットで伝えることです。「私の〇〇という強みは、貴社の△△という業務で貢献できます」と具体的に結びつけ、活躍する姿をイメージしてもらいましょう。
短時間で伝わるよう簡潔に書く
採用担当者は、毎日何十通ものプロフィールをチェックします。最後まで読んでもらうためには、パッと見て内容が理解できる「読みやすさ」が欠かせません。
- まずは「結論」から伝える
- 一つの文には、一つの情報だけを盛り込む
- 担当業務などは、箇条書きで分かりやすく整理する
文章を書くのが苦手な方は、長い文章で説明しようとせず、短い文章と箇条書きを組み合わせることを意識しましょう。
文章を書き始める前に、「何を伝えたいか」を書き出してから文章に直すのも効果的です。
プロフィールを読む採用担当者が、必ずしも現場の専門知識を持っているとは限りません。専門用語ばかりを並べると、「何ができる人なのか」が伝わらず、せっかくの強みが見過ごされてしまう可能性があります。業界外の人にも伝わる言葉に置き換えたり、「(〇〇を行うためのツールです)」のように簡単な補足を入れたりする工夫も大切です。
定期的に更新してアクティブに見せる
プロフィールは一度作って終わりではありません。定期的に見直すことで、スカウトを受け取る確率を高められます。
- 最終更新日が新しいと検索上位に表示されやすい
- 月に一度、自己PRの言い回しを少し変えるだけでも効果的
- 現職で新しい業務を任されたら、その都度追加する
- 転職意欲が高いアクティブなユーザーだとアピールできる
全く新しい情報を追加する必要はありません。自己PRの言い回しを少し変えるだけでも、採用担当者の目に触れる機会を増やす効果が期待できます。
現職で新しい業務に着手したら、職務経歴に盛り込むのも大切。文章を音読してみて、意味が伝わりにくそうな箇所を修正するのもおすすめです。
受け取れるスカウトの種類3つ

スカウトサービスで受け取れるスカウトは、大きく分けて3種類。
それぞれの特徴を理解し、アクションを起こす価値のある「質の高いスカウト」を見極めて対応することが、効率的に転職活動を進めるポイントです。
- 自動送信スカウト
- 人事担当者の手動スカウト
- 転職エージェントのスカウト
自動送信スカウト
企業の条件設定に基づき、システムが自動で送るスカウトです。サービス登録後に、まず届き始めるのがこのタイプです。
- メリット: これまで知らなかった企業を知るきっかけになる
- デメリット: 定型文で個別性が低く、希望と合わない場合も多い
自動送信スカウトの多くは、年齢や職種といった大まかな条件で一斉送信されます。希望と合わない内容も少なくありません。
一方で自動送信スカウトは「こんな会社もあったのか」と、自分では探さなかった企業や業界を知るきっかけになります。
すべてのスカウトに目を通す必要はありませんが、タイトルを読んで気になるメールは開いてみるのも良いでしょう。
人事担当者の手動スカウト
企業の採用担当者やヘッドハンターが、あなたのプロフィールを直接読んだ上で個別に送ってくる、最も熱意の高いスカウトです。面接が確約された「プラチナスカウト」も含まれます 。
- 名前や在籍企業が本文に記載されている
- 経歴にある具体的なプロジェクトや実績に触れている
- なぜ自社に合うと考えたか、具体的な理由が書かれている
- 送信者に採用担当者の名前や役職が明記されている
自動送信スカウトとは異なり、手動スカウトはあなた個人に向けた特別なメッセージです。
チェックリストの項目を複数満たすスカウトが届けば、企業があなたに強い関心を持っている証拠。前向きに応募を検討する価値が高いスカウトメールです。
転職エージェントのスカウト
企業の担当者ではなく、転職エージェントからスカウトが届くこともあります。あなたのプロフィールを見たエージェントが、提案できる求人を紹介するための案内メールです。
企業との直接的なやり取りではなく、まずエージェントと面談し、そこから具体的な求人紹介に進むのが一般的。
優れた転職エージェントと繋がれる可能性にもなり、自分では探せない非公開求人を知れるチャンスでもあります。
もし興味があれば、まずはエージェントと一度話してみて、どのような求人を扱っているか確認してみるのも良いでしょう。
まとめ|スカウトサービスを賢く使って効率UP
この記事では、発達障害がある方におすすめのスカウトサービスと、戦略的な使い方について紹介しました。
- スカウトサービスは目的別に使い分ける
- 忙しい方でも登録すれば情報収集が可能
- 良いスカウトを得るにはプロフィールの充実がポイント
まずは気軽に登録し、「待つだけ」の転職活動から始めてみましょう。
まずは本記事で紹介したサービスから気になった1〜2社に登録し、どんなスカウトが届くか試してみることをおすすめします。