- 一人で就職活動しても内定をもらえる自信がない。
- 障害特性をうまく伝えられないから働けないかも…。
- 転職を成功させるためにしっかりサポートを受けたい!
発達障害の方が就職・転職する場合、障害特性や苦手なことから選考で不利になりがち。求職活動が長期化してしまうと、メンタルへの悪影響や就職・転職を断念してしまう方もおられます。
本記事では就職・転職を考えている発達障害の方に向けて、就労準備や求職活動中、就職後に使えるサポートを7種類紹介しました。
- 就労移行支援事業所
- 転職エージェント
- カウンセリングサービス
- ハローワーク
- 障害者就業・生活支援センター
- 発達障害者支援センター
- 地域障害者職業センター
障害者支援や就職サポートは、それぞれ特色が異なるため状況に合ったサービスを利用することが望ましいです。
各項目にはサポートを利用を検討するタイミングも記載しましたので、あなたの状況に合わせて適切なサポートを受けてみてください。
発達障害者の転職は支援体制の構築が大切
転職活動をする際には、適切な支援を受けながら継続することが必要です。新卒就職と違い中途採用・キャリア転職の場合は同期がおらず、通常は一人で応募し進めていくことになります。
しかし発達障害を持つ私達は、自己分析が苦手だったり、円滑にコミュニケーションを取ることが不得意だったりする場合が多いもの。転職活動において重要な能力をサポートしてくれる、支援体制の構築が一般の方以上に重要となります。
支援体制を整えることで、発達障害を持つ方でも就職・転職に向けて自信を持ち、スキルアップやスムーズな職場定着が可能になるでしょう。あなたの置かれている環境や状況に応じて、必要な支援機関やサービスを利用してみてください。
闇雲に就職・転職活動をしても上手くいかない現実。
転職活動に使える支援会社・サービス7選
発達障害を持つ方が就職・転職に使える支援会社・サービスは以下7つです。
- 就労移行支援事業所
- 転職エージェント
- カウンセリングサービス
- ハローワーク
- 障害者就業・生活支援センター
- 発達障害者支援センター
- 地域障害者職業センター
運営母体は国・地方自治体・企業など様々で、サポートできる内容が異なります。
あなたの状況に適したサポートを受けよう!
就労移行支援事業所
就労移行支援事業所は、仕事に復帰するための職業訓練や就労支援を行う施設です。ご自身の障害特性の理解を深め、職場で必要とされるスキルや知識を身に付けることで就職活動のサポートをしてもらえます。
就労移行支援では私たち一人ひとりの特性に合わせたカウンセリング・カリキュラムが設定されるため、適切な訓練を受けることで就職への一歩を踏み出すことが可能です。
また就労に慣れるため企業へ実習に行ったり、実際の業務に合わせた実技訓練を実施したりと、長期的に取り組む施設となっています。
就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスのひとつです。原則24カ月(2年)の期間、ご利用できます。就労移行支援事業所は、企業等で働きたい障害のある方に対して、働くために必要な知識と能力を高める場所です。
引用元:ウェルビー
利用タイミング
- 二次障害や体調不良が落ち着き、安定して働く体力を付けたいとき
- 就職で失敗してしまい、すぐに就職することが不安なとき
- 発達障害と診断されて、働くうえでどんな不具合があるか知りたいとき
転職エージェント
転職エージェントとは、求職者と求人企業をマッチングするサービス。キャリアアドバイザーとの面談した後に、あなたに合った求人を紹介してもらえます。
また求人の紹介だけではなく、自己分析や職業選択のサポート、応募書類の添削、面接対策、内定後の条件交渉など転職活動の一括したアドバイスが受けられます。
転職エージェントの中には障害者雇用に特化したサービスもあるため、発達障害を開示しながら働きたい方はぜひ利用してほしいサービスです。
転職エージェントとは転職希望者と中途採用をしたい企業をマッチングしてくれるサービスを提供する業者を言いますが、転職エージェントの仕事はそれだけではありません。
引用元:atGP
転職エージェントに登録を行うと、ほとんどの場合専任のアドバイザーが求職の受付から転職まで全ての場面においてサポートを行ってくれます。 提供してくれるサービスは、求職者のスキルや要望に合った企業の紹介はもちろんですが、それ以外にも勤務開始の日時や求職者自身では行いにくい給与面の交渉なども、求職者に代わって行ってくれます。
また、企業側に提出する書類の添削や、模擬面接などの指導を受けることもできます。
利用タイミング
- 現在在職中で、キャリアアップや他企業へ転職をしたいとき
- 職務経験はあるものの現在は退職し、就職先を見つけたいとき
- 転職しようか悩んでいて、どんな求人や職種があるか知りたいとき
カウンセリングサービス
カウンセリングサービスとは心理面の支援を行うサービスのこと。発達障害の方の就職・転職活動においては、自信を持つためのアドバイスやストレス負荷の受け流し方など、様々なサポートが受けられます。
また仕事上の悩みや不安を相談することや、一人では抱えきれないモヤモヤを吐き出す先としても使うことが可能です。
発達障害者にとってメンタル面のサポートは、一般の方以上に気を使った方が良いです。ひとつ相談先を確保しておくことで、困ったときはここに相談すればいいと思って安心することができます。
カウンセリングサービスとは、相談者の悩みや不安に対して、カウンセラーが専門的な知識や技術を用いて援助するサービスのことです。カウンセリングを担当してくれるカウンセラーは、臨床心理士や公認心理師・精神科医などの専門家です。 また、カウンセリングサービスによって、相談できる内容が異なることも特徴です。人間関係に関する内容に強みを持っているサービスや、仕事やキャリア・家族関係の内容に強みを持っているサービスなど様々あります。したがって、自分が抱えている悩みや不安への対応に強みを持っているカウンセリングサービスを選ぶことが重要です。
引用元:Unlace
利用タイミング
- 働くなかで強いストレスや不安を感じたとき
- 就職・転職活動の負荷でメンタル面に不安を感じたとき
- 発達障害の悩みを打ち明けられる場所が欲しいと思ったとき
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ハローワーク
ハローワークは厚生労働相が設置する公共職業安定所のこと。誰でも無料で利用でき、就職・転職活動をするうえで重要な求人の検索、紹介をしてもらえます。
障害者雇用では他支援機関と連携し、障害者向け求人の紹介を受けたり、発達障害専門のアドバイザー「発達障害者雇用トータルサポーター」に相談をすることも可能です。
ハローワーク主体で地域の企業を集めた「合同面接会」を定期的に開催しており、就職を希望する方が企業と接点を持つ機会も作ってくれます。
ハローワークとは、厚生労働省が全国500カ所以上に設置する公共職業安定所のことです。「職安」とも呼ばれ、就職や転職を目指す人々に対して職業紹介や求職相談、雇用保険の手続きといったサポートを行っています。国の安定した雇用の維持に努めている機関です。
引用元:ハタラクティブ
利用タイミング
- 就職活動をしていて、求人へ応募したいとき
- 障害者雇用の求人情報を見たい、市場が知りたいとき
- 地域の障害者雇用ネットワークに接点が欲しいとき
障害者就業・生活支援センター
障害者就業・生活支援センターは国と都道府県から委託された法人事業所が運営する組織。通称「なかぽつ」と呼ばれており、仕事と生活の両面について総括的な支援を行う機関です。
生活面では時間・お金・健康などの自己管理に関するアドバイスを、仕事面ではハローワークなどと連携した就職サポート・実習の調整・定着支援をしてもらえます。
また関係機関と連絡を取り、必要な支援へつなげてもらうことも可能です。
「障害者就業・生活支援センター」は、障害者の職業生活の自立を目的として、雇用や保健、福祉、教育などの地域のさまざまな関係機関と連携して、障害者の住む地域で就業面と生活面の両方における一体的な支援を行う機関です。
引用元:atGP
利用タイミング
- 地域の障害者支援ネットワークに接点が欲しいとき
- これから就職するために情報やアドバイスが欲しいとき
- 就職活動のサポートや職場定着の支援が欲しいとき
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは、発達障害のある人や、その家族の生活サポートを行っている施設。子供から大人まで、発達障害で困りごとや不具合を感じている方が相談できる事業所です。
就労支援ではハローワークや他の支援事業所と連携を取り、障害特性や適性についてのアドバイスを受けることも可能。発達障害の特性で困ったときに相談へ行くような場所となります。
発達障害児(者)とその家族が豊かな地域生活を送れるように、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しながら、発達障害児(者)とその家族からのさまざまな相談に応じ、指導と助言を行っています。
引用元:国立障害者リハビリテーションセンター
利用タイミング
- 発達障害の特性で悩んでいる、診断を受けたとき
- 日常生活や仕事で困ったことを相談したいとき
- 発達障害者が使える福祉について知りたいとき
地域障害者職業センター
地域障害者職業センターは障害者の就労を支援する施設。職業能力の評価や準備支援、ジョブコーチなど、就労に向けた現状把握や訓練を実施できます。
また就職だけでなく、体調を崩して休職中の方が職場復帰を進めるためのリワーク支援も可能。休職してしまった方が立ち直る施設としても有効です。
障害者一人ひとりのニーズに応じて、職業評価、職業指導、職業準備訓練及び職場適応援助等の各種の職業リハビリテーションを実施するとともに、事業主に対して、雇用管理上の課題を分析し、雇用管理に関する専門的な助言その他の支援を実施。
引用元:厚生労働省
利用タイミング
- 体調が安定し就職を目指したいとき
- 休職中だが症状が安定し、職場復帰を考えたとき
- 障害特性と合った仕事を見極め訓練したいとき
ニーズに合った支援・サポートを受ける
発達障害を持つ方が就職・転職するに当たって、抱える悩みは状況により異なります。本記事で紹介したサービスは全ての状況で使えるものではないため、あなたの環境に合わせて頼るべき支援を変えていきましょう。
まずは自分自身が何に悩んでいて、どんな支援が必要なのかを明確にすることが必要です。困りごとに合った支援・サポートを提供している団体と繋がり、就職・転職活動の負荷がかかりすぎないように注意してください。
支援・サービスには特色があるから使い分けが重要!
まとめ|転職活動は適切な支援を使ってほしい
本記事では発達障害の方が就職・転職活動を始めるにあたり、知っておいて欲しい転職支援やサポートについて紹介しました。
- 中途採用・転職活動は孤独な戦いになりがち
- 状況に合わせて適切なサポートを使おう
- 支援・サービスを活用し就職・転職活動の負荷を軽くする
発達障害を持つ私達は、苦手なことや不具合から就職・転職活動でも不利になりがち。必要なときに適切な支援を頼って、サポートを受けながら職場定着を目指しましょう。
本記事の内容を参考に、あなたもぜひ現状に合った支援会社・事業所を使ってみてください。