- 転職したいけど求人選びに失敗したらどうしよう。
- 転職先で合わなくて短期離職しちゃったら嫌だな。
- 今よりもっと私の理想に合った職場で働きたい!
障害者雇用で働きながら「今よりもっと自分に合う環境へ…」思う方は多いです。
筆者も現職に就く前は、雑用メインの事務職パートで働きながら「もっと自分の良いところを買ってくれる職場に行きたい…。」と常々考えていました。
軸を明確にした転職活動によって、今は満足度の高い職場で働いているよ!
本記事ではこのような転職するか迷っている発達障害の方に向けて、「転職の軸」を見つける方法と、軸を作るメリットについて紹介しました。
本記事を読むことで、以下のことが理解できます。
- 「転職の軸」がなぜ必要なのか?
- 「転職の軸」を見つける方法
- 「軸を持った転職」が大切な理由
あなたもぜひ本記事を最後まで読み、後悔しない転職を目指しましょう。
「転職の軸」は仕事選びで譲れない転職の目的のこと
転職で失敗しないためには、先に目的を決め「転職の軸」を明確にすることが重要です。
「転職の軸」とは、仕事を選ぶ際に絶対譲れない目的や価値観のこと。あなた自身がどのような目的を持って転職するのか、何を達成すれば満足できるのかをキッチリと定めておきましょう。
発達障害がある私たちの場合、障害特性や環境によって一般の方よりも働き方や将来像が制限されがち。その中でもあなた自身が満足できる価値観を探し、一貫性を持って転職活動に臨むことをオススメします。
転職は人生において大きな分岐点のひとつ!慎重すぎるくらいが丁度いいよ!
もし転職するなら何を優先したいか考えよう
転職を考える際には、自分自身が何を優先したいのかを考えることが大切です。
「なんでもいいからとにかく転職したい!」と先走ってしまうと、目先の内定に飛びついてしまい結果として満足度の低い転職となる可能性もあります。
求人へ手当たり次第に応募するのではなく、一旦冷静になって「軸」に優先順位をつけましょう。「転職の軸」を考えるときは、以下のカテゴリーも参考にしてください。
- 収入・休日などの条件面
- 発達障害への配慮や働きやすさ
- 仕事内容・キャリアの将来像
- 職場の雰囲気や人間関係
収入・休日などの条件面
働くうえで収入や休日などの雇用条件は、無視できない要素のひとつ。ご自身のライフスタイルにおいて、欲しい条件を「最低ライン」と「最高ライン」の2つの視点から決めておきましょう。
- 収入・休日
- 福利厚生
- フレックス制度
- リモート勤務
- 昇給・昇格・賞与
条件面は求人ごとに異なり、全て理想通りの求人に出会えることは稀です。条件面の中でも特に重要視している項目や、優先度の低い項目などを順位付けしておくこともオススメします。
条件面は求人選びの絞り込みに直結するため、頭の中で想像するだけでなく紙やデータに残しておくと良いでしょう。
発達障害への配慮や働きやすさ
発達障害を持つ私達にとって、障害特性への配慮や働きやすさなどは重要なポイント。あなたの障害特性にあった職場環境や、職場の理解・サポートがどの程度見込めるかは「軸選び」の選択肢に含まれます。
- 部署内・上司の特性への理解
- 職場全体での障害者雇用の価値観
- 心理的安全性や温和なコミュニケーション
職場定着・安定就労を主軸に考える場合、これらの項目は優先度を高く見ておく必要があります。
合わせてあなた自身が
- どんな配慮を必要としているか?
- どんな環境なら安心できるか?
などを言葉にして伝えられるよう、整理しておくことも大切です。
安定して働ける環境を目指す方は重視してね!
仕事内容・キャリアの将来像
仕事内容や将来のキャリアを優先する場合、より長期的な視点で「転職の軸」を定めましょう。
将来やりたい仕事に対して現状は全く経験がない場合、遠回りでも経験を積むためにワンクッション挟んで経験値を貯めるなどの戦略が必要です。
例)
将来はマーケティングの仕事をしたいけど、現状は事務職のポジション。経験がないから一足飛びで転職活動しても評価されることは難しい。だから事務職の経験を活かして、データ分析や営業支援を担当する「営業事務」にひとまず転職して経験を積もう。
将来はマーケティングの仕事をしたいけど、現状は事務職のポジション。経験がないから一足飛びで転職活動しても評価されることは難しい。だから事務職の経験を活かして、「ITや広告関係の業界」の事務職にひとまず転職してマーケティングの知識を身に付けよう。
障害者雇用の転職市場には「オープンポジション」といって、その人の能力や知識に応じて仕事を割り振る求人も多く存在します。能力を積んだうえでオープンポジション求人へ応募し、目標とする仕事へ就くといった長期視点も大切です。
障害者雇用でもキャリアアップは諦めちゃダメ!
職場の雰囲気や人間関係
転職は仕事内容や条件だけでなく、職場で働く同僚や上司などの人間関係や、職場内の雰囲気などにも注意が必要です。
「こんな人がいる環境で働きたい」
「穏やかにコミュニケーション取れる環境が良い」
「詮索されず個人主義の職場が好ましい」
環境や働きやすさが成果に大きく影響する方の場合、今より働きやすい環境を「軸」として据えることも可能です。
人間関係が良好で協力的な職場であれば、能力を発揮できスキルを身に付けるスピードも早くなるでしょう。
「転職の軸」を見つける方法
「転職の軸」を見つけるには様々な方法があり、本記事ではその中から5つ紹介します。
- 障害特性を整理し苦手を把握する
- 過去の自分の体験から見つける
- できることや得意なことから探す
- 将来ありたい姿を想像してみる
- キャリアのプロに相談してみる
障害特性を整理し苦手を把握する
障害特性を整理し苦手なことを把握することも、転職の軸を見つける際に有効です。
発達障害を持つ私達は、一般の方よりも得意・苦手の差が大きいもの。その苦手なことが業務の中心となった場合、心や体への負荷が非常に強くなってしまいます。
苦手なことを整理し、不得意なフィールドで仕事をしないことも、転職の軸を決めるうえで良い指標となるでしょう。
苦手な環境で働き低い評価を受けることは避けよう!
過去の自分の体験から見つける
自分の過去の体験を振り返ることも、転職の軸を見つける上で役立ちます。
- 興味を持ったこと
- 得意だと感じたこと
- 達成感を感じたこと
- 悔しい思いをしたこと
- 嫌だと感じたこと
感情がプラスかマイナスに動く経験は、そこにあなた自身の価値観がある可能性が高いです。
自分はどんなときに感情が動くのか、何に価値を感じるかを整理し、転職の軸を見つける手がかりとして参考にしてください。
できることや得意なことから探す
自分ができることや得意なことをリストアップすることで、転職の軸が見つかることもあります。
自分が得意とするスキルや、これまで身に付けた知識を活かすことは、キャリアアップ転職の上では立派な武器。「能力を活かす」を軸に転職活動を進めることで、高い評価を受け内定を勝ち取れる可能性が高くなります。
これまでの経験や能力を洗い出し、それを活かせる職種・業種を探してみましょう。
「英語力を活かせる」を優先する仕事内容みたいな感じ!
将来ありたい姿を想像してみる
転職活動において重要なのは、将来目指したい状態や、ありたい姿を想像することです。将来像をイメージすることで、現状とのギャップを見つけ、優先して改善したい「軸」が見つけられるでしょう。
また将来の姿を想像せずに転職活動をすると、「なんとなく良さそう」という安易な気持ちで転職を決めてしまい後悔する可能性があります。
発達障害を持つ方は障害を「開示する・開示しない」選択肢があります。
どちらを選んでも100%理想通りの環境を手に入れることは難しく、何かは妥協が必要。しかし転職に「軸」があれば、多少の困難は苦にならないことが多いです。
転職の軸が見つからない方は、まず「どんな自分でありたいか?」を想像してみてください。
キャリアのプロに相談してみる
一人で転職の軸を見出すことが難しい場合は、キャリアのプロにサポートしてもらうと良いでしょう。
発達障害を持つ方にとっては、自分自身の強みや適性を正確に把握し、自分の特性に合った転職の軸を決めることがとても重要。しかし客観視が苦手な方や、言語化がうまくできない方は、サポートしてもらうことをオススメします。
またキャリアのプロに相談することで、自分自身の価値を再評価する機会にもなります。転職には自己分析が不可欠。自分自身の強みを再認識することで、自身を持って転職活動に進めるようになるでしょう。
私も転職する前にカウンセリングを受けて方向性を決めたよ!
ポイントは目指す状態と現在の「差」
発達障害を持つ人が転職を成功させるには、自分自身の目指す姿と現在の状況との「差」を把握することが重要。
転職は単に新しい職場へ移るだけではありません。自分自身のキャリアや方向性を明確にし、理想に合った職場へステップアップすることが目的です。そのためには自分自身の強みや価値観をしっかり意識し、目標と現状を冷静に比較することが必要です。
あなたが「仕事に対して何を求めているか」振り返る時間を作り、現状では達成できていないものを具体的にしてください。
- 障害への配慮が不十分
- 収入や休日に不満がある
- もっとバリバリ仕事したい
- 働きやすい環境に移りたい
- 挑戦してみたい職種がある
1回の転職で望むものを全て手に入れることは難しいです。そのため「求めているもの」に優先順位をつけ、最も改善したいことを「軸」に置くと良いでしょう。
理想と現実の差を冷静に分析するのが大切。
転職活動の前に「軸」を考える3つのメリット
企業へ応募する前に転職の軸を考えておくと、以下のメリットがあります。
- 応募する求人選びに迷いがなくなる
- 応募書類・面接の受け答えに一貫性が出る
- 微妙な条件への「押し込み転職」に流されない
明確な目的を持って行動すれば、迷いや不安は小さくなります。
応募する求人選びに迷いがなくなる
求人を選ぶよりも先に軸を定めておけば、応募するかどうかの判断に迷いがなくなります。自分の目的に合った求人を選ぶことができ、結果として満足度の高い転職を実現可能です。
また自分の軸に合った求人に絞り込むことで、応募書類作りや面接など余計な時間やエネルギーを無駄にせずに済みます。
特に働きながら転職活動をする場合は、応募そのものに大きな負荷がかかりがち。転職活動の長期化やメンタルへの高負荷を防ぐためにも、必ず「軸」を定めてから動きましょう。
転職エージェントにも「軸」を伝えると効果的!
応募書類・面接の受け答えに一貫性が出る
転職の軸を持つことで、応募書類や面接の受け答えに一貫性が出ます。
軸が定まれば自分の転職目的や意思をしっかりと伝えられ、自分自身の強みをアピールすることが可能。
あなた自身が将来どうなりたいのか、転職にどんな意味を見出しているのかなど長期的な視点の質問にも的確に答えられます。
価値基準を伝えることで転職のミスマッチを防げるため、面接での価値観のすれ違いや「こんなはずじゃなかったのに…」を回避することにも繋がります。
フワッとした転職動機は面接官に見抜かれちゃうよ!
微妙な条件への「押し込み転職」に流されない
明確な転職の軸を定めることで、条件とマッチしていない企業への「押し込み転職」に流されなくなります。
内定が出た場合、企業から「ぜひ入社を!」とお願いされます。また転職エージェントを介しているならアドバイザーから後押しもあるでしょう。
転職の際には、自分の希望に合った条件を優先することが大切。しかし明確な軸を持っていないと、周囲の期待や企業の魅力に流されてしまい、勢いで転職してしまうことがあります。
転職は人生の大きな分岐点のひとつ。周囲からの圧に負けてブレないためにも、判断基準としての「軸」を準備しつつ転職活動に臨みましょう。
周囲に流されて転職しても、良いことナシ!
筆者は「完全在宅」「副業可能」の二軸で転職
私自身が転職活動をしていたときは、以下の2点のみを意識して応募していました。
- 完全在宅勤務
- 副業OK
私は前職までの経験から「対面でのコミュニケーションが苦手」「相手の顔色を伺いすぎる」などの性質を認識していました。そのためどちらも配慮なしで解消できる「フルリモート求人」のみに狙いを絞っています。
また当時はWebライターの副業に挑戦していたため、副業のできない企業は選択肢に入れていません。
一方で「年収」「勤務時間」「職種」「企業規模」などの条件は全て度外視し、多少の我慢は覚悟し転職しました。
このように「何に重きをおいて、何を妥協できるか」を明確にしておけば、志望度の低い企業から内定が出て迷ってしまうことはなくなります。
面接時に志望動機を聞かれた際も、具体的で分かりやすい説明ができるでしょう。
仕事に何を求めるのかは自由!だからこそ本音と相談しよう!
まとめ|転職は軸を決めてから動き出そう
本記事では発達障害者が転職活動を始める前に、決めておくべき「転職の軸」を紹介しました。
- 転職にあたって絶対に譲れない目的を決める
- 将来目指したい状態と現在の「差」を意識しよう
- 転職の軸が決まると転職活動に一貫性が出る
転職して後悔しないためには、転職の軸を明確にすることが大切です。自分自身の現状と目指したい姿の「差」を考えながら、一歩ずつ環境を改善していってください。
転職の軸を明確にすることで、目的のハッキリした転職ができます。いざ内定が出たときに、決心が揺らぐこともなくなるでしょう。
本記事を参考にしつつ、本格的な転職活動の前に「自分は何を目的に転職するのか?」改めて明確にしてみてください。
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特にストレス要因は発達障害を持つ方が働くうえで意識すべきポイントのひとつ。どんなときに負荷がかかるのかを知っておくだけでも、職場定着や活躍にいい影響を与えるでしょう。